5
――壁際に追い詰められるナイセスト。
「――ッカカァ。防戦一方だのう、若造」
「『
「カカカ、知らずともよいことよ――……それにこれは魔剣であって魔剣ではない。ちょっとした」
「
「カカカカ! 壁際まで追い詰められていながら破壊すると!? カカカカカッ……そこのとんまといい貴様といい、実戦経験があまりにも乏しい。そんなことだからこの老いぼれにさえ追い詰められるのよッ!」
フェゲンが三度ナイセストに迫る。
ナイセストはその一撃を今度こそ真正面から受け止めてしまい――――ナイフに長剣の刃が食い込み――
「そうか、」
ナイフが断たれて長剣がナイセストを、
「なら貴様は単なる
――両断する前に、
「――――何、」
宝石がひび割れ、砕け散る。
「ッ――何が、」
「
「――馬鹿な。闇に
〝カカカ――そんな不慣れな武器でいつまでもつのかね?〟
〝……
「――あれは武器のことでなく、光の魔力を練ることを……!!」
「
ナイセストが二つの
「来い
「カカ、カカカカ……そうして若造は年寄りを見くびりよる。それが気に食わんのだッ!」
応酬。
火花が散り剣光が舞い、破魔の効力を失った長剣と
鎧を避け、的確に首をはねんと向かってくる黒紅の双剣に――フェゲンは、確実に、後退していく。
「ぬ、ぐ、ァ……!!」
「不得手な武器で
「ッ!!? 貴様ッ、」
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