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――黒き魔力が、白き光を食らう。
ナイセスト・ティアルバーが、復活する。
「もう何をする必要もございません、殿下。ただそこに座して――どうか今しばらく耐え忍んでください。ここより後ろには、欠片の危害も加えさせません」
「はっ――カッコつけちまってよォ中二病くゥん!」「ナメまくったこと言ってんじゃねーぞ!」「一人でこの人数相手で、カケラノキガイモクワエサセマセンはイキりすぎだぜェ!」
「救いようのない馬鹿共が、」
「『ティアルバー』が現大貴族の中でも別格であることさえ知らぬのか」
『ッッ!!!?!?』
城を貫く空間が
フェゲンのように構えなかった百にものぼろうかという悪漢達は残らず重圧にあてられ、目玉を小刻みに上下させ、口の端から泡を吹いて
ナイセストの背後にいたココウェルにはわずかな魔波しか感じられず――倒れた悪漢らにただ
「あと一人」
静かな顔で、最強が老騎士を見た。
「――カ、カカ……これほどか……!」
フェゲンの足元に、悪漢が落とした
ナイセストは一歩踏み出し――その両手に双剣の
『なんだ……何なんだフェゲンオイッ!! どうなった、応答せんかフェゲンッッ!!』
「カカ、カカ……――ッカカカカカカカカカ! 願っても無い……願っても無いことだ! 我が
長剣が
「討ち果たせるというのだからッ!」
「!」
「ハァかかりおったかかりおったァァァァ!!!」
ナイセストが
「カカカ! 惜しいのう、
ナイセストの
「――カカカカ! おっと
(
「ククカカカ……一体どんな
「(…成程)…今まで戦った、」
ナイセストが――防御の構えを取っていたフェゲンの肩口を飛び越える。
「最も
フェゲンが背後に振るった一撃を――――ナイセストが
「カカカ――そんな不慣れな武器でいつまでもつのかね?」
「……仕方ない」
「勝負は時の運よな――――そうれ。いくら不得手とて我が
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