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指の無くなった血だまりの足を見つめ発狂、号泣し始める王女を見て、フェゲンはようやく剣を収め、その無様を
「本当に知らないようだな。しかし……あの生き汚い
「はい、リシディア王……ケイゼン・ロド・リシディア、および
「貴様の憶測などどうでもいい。無駄をしゃベるな鬱陶しい」
「は、ハイッ……!」
(……親衛隊の鎧を着た死体さえあがっていない。であれば逃げたのか、やはり。カカ……いつまでも王座にしがみついていたとはいえ、やはりもはやアレに王の器などなかったな。命惜しさに国を見捨てて早々に逃げ出しおったか。王女さえも見捨てて)
神妙な顔で、血だまりでさめざめと泣いている指無し姫を見下ろす老騎士。
騎士は胸いっぱいに息を吸い、
「……終わるのだな。リシディアが。やっと。……まあ頃合いだろうさ」
「ヒぃグッ!?」
「行くぞ
「あ。あれって」
「貴様に
「あ?……あ、ああ! あれですか! なるほど、もしかしてそういう――」
「貴様の憶測はいいと言ったろうが」
「うぐァっ!!? わ、わわわわわわかったっ! わかったから――あぎゃァっっ、」
「早く行け待たせるな」
剣の柄で脇腹を打たれ、抜剣と同時に肩を裂かれた男が慌てて外へ消えていく。
フェゲンはココウェルを連れ、崩れず残っている階段へと向かう。
「どんな増援が駆け付ける様子もない。城の中から新勢力が湧き出てくる様子も、本隊が戻る様子もない……もはややるべきは『宣言』のみよ。なァ、リシディアの姫よ」
「……せん、げん……?」
「おうさ。建国の宣言も王族が行った。であれば――――滅亡宣言を行うも当然、王族でなくては成らんだろうが! カカカカ……!」
◆ ◆
「おん?」
『聞こえておるか、
ひとしきり笑い終え、砂風がうずまくばかりになったフェイルゼイン商会跡地。
ノジオスはフェゲンの声を受け、
カシュネの顔が映る画面の横に、フェゲンの顔が映った画面が
「今度は何の吉報だァ? 老騎士殿よ」
『気色悪い言葉遣いはよせ、カカ……先も伝えた通り、城の主力部隊は壊滅した。王は我先にと逃げ出したようだ』
『……それホントなのじーさん、出来過ぎじゃない? 仮にも在位期間最長の王なんでしょ? それが城も国民もほっぽって逃げたりする? じーさん実はもうやられてんじゃない?』
『カカカ、相変わらず口の減らぬ
『!』
フェゲンの画面が切り替わる。
ベージュを基調にした崩れかけの石造りの城、その最上階。
馬車も通れそうな大きさの出入り口の向こうには、広大な城下を一望できる広々としたバルコニー。
床には赤い
砂に汚れた全裸傷だらけ
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