10
一打。
右の
「ぬぉっ!? 貴ッ様――」
「対して強くもない
「ッずぁぁァァァッッ!!!」
眼前に迫る
「馬鹿めがこの程度で――!!!」
「
「ッ!? しま――」
「
一瞬にして周囲の景色が白熱に染まり、急速に暖められた熱気が
商業区の建造物を超えて上がった火炎は、やがて黒き煙の中に消え失せる。
術者のアルクスが
『敵は動いてるか!?』
『動いてない。でもまだ魔力は感じられる』
『これでも割れてねぇってのか……!? 吸収されたような様子はあるか!?」
『いや、そんな感じは』
『魔石の位置は割れたのか』
『まだだ。だが機体前面にないのは確実だ、次は背面を――』
煙を突き破り。
『な――!!?』
「――――――、」
一瞬で姿が見えなくなる二人。
マリスタは、アティラスの飛んで行った方向の建造物が轟音と共にドミノのように倒れていくのを、ただ
商業区を割るように。
アティラスとアルクスは、それぞれ区画の端まで吹き飛ばされていた。
「――――ばが、ァ、」
ぼんやりとした視界の中で、
(……何なんだ。魔力を全く感知できなかった……)
鉄の拳が、繋がれた線に引かれて戻っていくのが見えた。
「・・・ロケットパンチ・・・」
「ま……魔力をまったく介さない攻撃か……!!」
「休んでてっ、サイファス!」
「ハァ――――ハァァ……!! よくも焼き焦がしてくれたなァあのクソアルクスゥゥッッ!!」
煙を引き裂き。
ノジオスが血走った
「っっ、ぁ――」
その気迫に、マリスタはただ
その
「もう後はない、後はないのだ――――我々にはもうこれしかないいいィィッッ!!!」
「――――――、「ゼルテ頼むッ!!」
「
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