3
「
「ご苦労様。手はず通りだね、セイカードさん」
「風紀……委員長だと?」
「はい。
「…………」
ガイツは何も言わない。
ただ言葉が出ないのだ。
何故なら目の前に現れた新しい風紀委員長に――――ガイツは、全く見覚えなど無かったからである。
ナイセスト・ティアルバーに限らず、風紀委員長にはこれまで一つの例外も無く、名のある貴族が就任していた。
リシディアの貴族、その有名どころを一つ残らず記憶しているガイツは、今度は誰がその腐り切った
結果、その目論見は失敗に終わっていた。
(……どこの貴族だ、こいつは?)
ガイツの目の前にいる
「……
「!――……」
ガイツは一瞬目を見開き、やがて目だけを動かしながら、
ギリートが
「残念。その場しのぎのお
「苦しい言い訳はよせ。誰が信じるというんだ、このタイミングで決まった貴族でない風紀委員長など。『我々を止める為だけに、このイベントの為だけに急場で用意されたお飾り』。これ以上にしっくりくる説明は無い」
「うーん。今回の作戦に必要だった、ってのもまあ否定はしませんけどね」
「それで? 聞かせてもらおうじゃないか。一体貴様は誰なんだ、女学生」
「…………プレジア
「リア・テイルハート。プレジア
風紀委員長は生徒会長と共に、アルクス兵士長の前に並び立った。
「……ため息も
「おっとっと、いきなり
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます