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アドリーはどよめく学生達の前に出、
「大丈夫ですか、セイカードさん」
「は、はい。あの、先生」
「ええ。
「どういうことだ」
「さてと、兵士長さん。それはこちらの
「あの『王女』とやらがケイ・アマセの『隠し事』なのか? あれは本当にリシディアの王族、ココウェル・ミファ・リシディアなのか」
「答える義務も義理も無いように思います、またハッキリとした答えは知りません。よってお答えしかねます」
「俺は学長からこの件を任されている!!」
「私達も学長からの許可の下イベントを行っているのです。あなた方にも通達は行っているはずです」
「王女の存在など聞いていない!!」
「何を
「
ガイツの
両耳を
「あなた方が『
「コーミレイさん、
「いいだろう。我々は我々の仕事をするまでだ、マーズホーン
「おっとっと。んなこた許しませんよ、兵士長殿♪」
背後からの声に、ガイツは振り返りもしなかった。
「――音も無く背後をとるか。よもや、本当に我々アルクスと事を構えるつもりでは無かろうな、イグニトリオ」
「残念でした。僕は今
「相変わらず仕事が早いですね、イグニトリオ君」
「なんの、呼び出しあるまでヒマしてたんで。
「もう一人だと?」
「ええ。必要なんですよ。あんた方アルクスを止める為に」
「――
「ホラ見えた。それが結局」
「学生風情がッッ!!」
「限界なんじゃないかって思うんですよね僕。あんたの、いいや?
「だったとしても貴様等学生風情よりマシだ。
「どこがです? 組織の利益に目がくらみ、
「そこまで言うなら聞かせてやろう、もう一度な。信用できんのだ貴様らは。万年休学のお
「だからそれはおたくも同じでしょうよ」
「違うな。少なくとも我々は
「………………。確かにそうですね」
「見えるようだぞ。事態が悪化し手が付けられなくなった時、
「だからもう一人なんです。バルトビア兵士長」
それは、ギリートのものでは無かった。
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