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ドアの向こうから、アルクスの気配が消える。
「
「あららら、まあまあ。見事に引っかかって
「!!」
ドア越しに聞こえるムカつく声。
聞き間違えようはずもない、これは――
「――ギリート・イグニトリオ!」
「フルネームで呼ばないでしょハズいなぁ。――動き出したよ、
「む――何だって?」
「まま、発案者の
「――ギリート、頼みがある」
「何? 悪いけど出してはあげられないよ、君の
「違う。もし手が空いてるなら、――俺がお前の眼鏡に
「あのね、
〝マリスタ達を
〝――参るよねぇ。
「――――、」
「何回も言わせないでくれる? 他のみんなと違って、愛情表現に関しては
反射的に格子窓から
ギリートの信頼を得た。
こいつは、今もって俺の味方になったのだ。
「……その
「憎まれ口叩けるくらいには落ち着いたみたいだね、上等上等。じゃあもう始まるし、作戦後にね」
「待て待て待て。待て」
「何?」
「こっちの
「別に? もう一回来てもいいって言ったけど来れてなかったからさあ」
「…………」
「はは、そう怖い顔しなさんなって。心配は無用だよ、クーデター起こしたってんじゃないから」
「アルクス共は学生のイベントだと言っていたが」
「面倒なので質問はナシ。説明もナシ」
「貴様」
「いいから君はボーっと見てなよ。……あ、そういうワケでもないか。コーミレイさんのあの言葉の意味でも考えときなよ」
「ナタリーの……」
〝
「黒騎士ってのが何なのかは僕も聞いたよ。おっかないねえ、人を一突きで殺そうとしてくるサイコ野郎なんてさ。それを君、『倒せる』って言ったよねあの場で。どう
「!? ま――――待て。お前、
「ん? ああ、君はそれも知らないんだっけ。うん、コレ別にカマかけとかじゃないよ。当然知ってる。ホラさっさと質問に答えて、時間無い。君は黒騎士に勝てるの?」
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