第59話 作戦開始
1
『まもなく、学祭終了時刻になります。今年は
――――プレジア
マリスタ。
お前の言っていた計画とやらは、一体どうなったんだ?
「何も行動を起こしませんでしたね、学生達」
「劇がすごかったからねー。ペトラも見たんでしょ?」
「
「わかってる――――いよいよこれから、ってことよね。結局
「イフィ」
「はいはい」
扉越しのアルクス共の声がやけに遠い。
近くで感じる胃の痛みに、神経の
――冷静になるべきだ。
焦っても仕方がない。それしか道が無かったとはいえ、俺は奴らを信じる道を自ら選んだんだ。座して待つ他無い。
「――――ッ」
そう
解っているんだが――心は
胃の重みに意識を集中することで、なんとかその衝動を
「…………!」
振り
違う。俺は焦っているのではない。
そう考え始めた
体内でグズグズになったどす黒い感情が、辛うじて怒りとして成している。
全ては、俺の弱さ
他人頼みになってしまったこの状況に何一つ介入出来ない、罪深いほどにもどかしい気持ち。
――
心身に刻み込め。
「…………
『時間になりました。これをもちまして、プレジア大魔法祭全ての出し物を終了とさせていただきます。これから
『!!?』
女生徒の悲鳴と共に。
光の
「…ペトラ!! ちょ、まさかこれ敵の奴らが――」
「…………」
「大変だ
扉を乱暴に開け、別のアルクスが
「敵か!?」
「学生共だ。
「なっ!?」
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