20
◆ ◆
「やったぜエリダ!!! 成功したじゃんか!!!!」
「
「マリスタ。それだと首が締まる」
「あっごご、ごめん!」
「うん……いい……」
舞台セット裏で、尻餅を付いて座り込むエリダ。
その肩は未だに上下していて、荒い呼吸も不規則だ。
それでも、エリダはやり切った。
大したものだと思う。
「あと頼んだからね、あんたたち……っ」
「――ガッテン!! エリダもしっかり休んでてね!」
「うん……」
それきりタオルを首に、エリダは
さて、次は。
マリスタの、見せ場のシーンか。
◆ ◆
「はっきり言え、ゼタン。プデスは死んだのであろう」
「…………
「……在り得ぬっ。神を……親も同然である我らを手にかけるなどとっ!」
「まったくだな」
「なんなのだ先程からその生返事は!! プデスが死んだと聞いて貴様、事の重大さが解っておるのかッ!」
「おうとも」
「次は君か、それとも
「だから戦わないことにした」
「…………何?」
ロハザー演じるキュロスが、ギリート演じるゼタンの言葉を理解出来ず、まるで変質者を見るような目で顔を
しかしキュロスのテンションとは裏腹に、ゼタンは実に落ち着き払った顔で手を止め、キュロスを見た。
その手には、怪しい光を放つ
「……君、それは何だ?」
「
「元に戻す? 君が何を言っているのか
「少し。
「…………!?」
キュロスが目を見開く。
放たれるその力を、キュロスははっきり覚えていた。
「……ゼタン、貴様……『
「すべては我らの存在理由のため、そして元は
「それ以前に
「申し訳ないと思うておる。
「お前は先程、『戦わない』と申したのだぞ!」
「そうだ。戦わぬ――――ただ
震動。
と共に、キュロスの前に現れたのは――――――大きな大きな大きな、眼。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます