12
地面に演出班の
神の
その先一ミリに――感じる
馬鹿め、自分の唇だ。
……と、こんな問答も何度目だろう。
大体、そう。目を閉じっぱなしなのが
これまでは何故か開けられず
クローネも、これほど長ければ目を開けたに違いない。
――――そうした思考こそが、呪いにやられた
目を開けた先。
障壁一ミリその先に――――見開かれたマリスタの目があったのだ。
な、なんて……なんて顔を、この。
そうか、俺がリハーサルまで目を開けなかったから安心しきっていやがったな――――
直後グラつくマリスタの身体。
離れかけた体を、俺は
芝居の
――
…………それにしても、そう、それにしても。
最初に台本でこの記述を目にしたときは、少しだけ驚いた。
騎士クローネと魔女タタリタは、この「契約」が切っ掛けとなり、魔法を一段階上の次元へと進化させる。
炎を吹き出す、水を操るなど。
魔法という、この星の法則に
それがこの時から、二人の魔法は――――山地を
作中では、それをして「神の魔法」と呼び表している。
だから驚いたのだ――――口付けによる契約で、本当にそんな力が目覚めるのなら。
俺やリセルにも、そうした力が眠っているのではないだろうか、と。
だが、リセルからそんな話は一度も聞いたことが無い。
俺を
何よりこれだけ魔法を
恐らくはこれ自体が脚色か、
古事に
「ッ?!」
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