18
結局、俺にも打つ手はほぼ無い。
どう転ぶか
それ以外は問題だけが
手が痛む。
知らず、壁に手を打ち付けていた。
気持ちは、ビージに負けず劣らず急いている、ということか。
「……くそ」
どうすればいい。
どうすれば、この
「ま、やるしかねぇか」
「――――ぁ?」
一瞬、誰の声か
視線を、部屋の中央に戻す。
トルトが、俺を見て――――
「ヤキが回ったモンだな、俺も。後悔させんじゃねえぞ。アマセ」
「、……どういう意味だ?」
「ヘンなとこで頭の悪りィ奴だなお前さんは。危うい道は承知の上、俺はそれでもお前さんの
「な――」
「はっ――あなたとこんなに意見が合う日が来るとは思いませんでしたよ、ザードチップ先生」
ベッドに腰掛けていたテインツが立ち上がる。
トルトは彼を
「アルクス相手にあんな
「テインツ――」
「そうだな。お前が言ったモンより
「響きワリーからイジメって言うなよ……オラ、とっとと話せよアマセ。作戦のこまけー所をよ」
「…………おま」
「それ以上ゆーなッ!」
「!」
ビ、と人差し指を突き出して俺の動きを制し、マリスタが笑った。
「何べんも言わせないでよね。私達は、アンタを信用してここに集まってんの。自信ないからって、それを何回も確認しないよーに!……そう、
「――――、――……ああ。そうだな」
息と共に。
◆ ◆
「全員、集まった!?」
『はい!』
照明に照らされた舞台の上で、取り取りの
プレジア
ニクラス合同の演劇『
「実質三週間の練習期間、そしてそれぞれに他の出し物や学業も抱えた中で、あなた達は力の限り
「
「げえっ聞こえてた?!」
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