15
「いやいや。あのおっぱいバカなら口を
「ぶっ……?!」
「うわ?!?! て――テインツてめ、茶ァ吹いてんじゃねーよ! きったね」
「わ、わわ悪いビージ、すまんっ……アルテアス!! なななっ、何を言うんだ急に君は!!」
「なっ、なによぉ!? おっぱい程度でそんなっ、ど
「してんじゃねーかおめーも……」
半眼でロハザー。
俺がトルトを見ると、彼は実に面倒くさそうにテーブルの上にあった
「そんなに馬鹿なのですか? リシディア
「な――ナタリーも知らないの? ううん……なんていうかね、もうホント考え方が……
「そ、そうなのか、アマセ?」
「…………その辺にしとけよ。マリスタ」
「え?……あ、うん」
「そう、その辺はどうでもいいことだ。大事なのは」
マリスタが黙り、トルトが口を開く。
「結局、その王女かもしれねぇ奴の口を、お前さんが割れるのかどうかだ、アマセ。お前さんの言う作戦は、その王女かもしれねぇ奴から真実を聞き出せることが絶対条件だ、そうだろう? お前さんが知りうるそいつの性格を
全員の目が、俺へ集中する。
〝ふふっ、ってことはやっぱり――あんたが頼れるのは、わたししかいなかったってことなのね?〟
「――……可能だ。百パーセントは保証できないが、邪魔が入らなければほぼ間違いなく上手くいく」
「じゃ……邪魔? それって、あの横にいる
マリスタの声。
俺は努めて表情を崩さないようにしつつ、彼女を見た。
「確かにそいつも脅威だろう。だが俺が言ったのは――――パールゥ・フォンのことだ」
「……あ……」
マリスタがそう
いくつかの
「気乗りしないのは
「いやいやいや。な、何だよ? よく知らねえけどお前達、そんなこじれてんのかよ今?」
ビージが言う。トルトが
「面倒にも程があんだろ。なんで他人の
「……正直、話すことでどんな影響が出るか、予測出来ないんだ。今のアイツは。あのイベントがいい例だ」
「同感ですね。私も、流石にあの子にああまでしこたま殴られることになるとは、ついさっきまで考えもしませんでしたから」
下を向いたままそう言い、右手で
ナタリーが言ったことで、皆の
トルトに続いて声を挙げる者は居なかった。
くそ、何なんだこの――どこか続きを話しにくい空気は。
まったくやりにくい。
「全てが終わった後に俺が
「めちゃくちゃヤベー奴扱いじゃねーかよまるで……」
「文字通りの
「もう……全部終わったらうんと優しくしてあげなくっちゃ」
げんなりした様子でロハザー、テインツが言う。シャノリアは辛そうに目を閉じた。
だが一応、全員が納得してくれたようだ。
俺は小さく頭を
「頼む。…………後は、襲撃者への対処だが」
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