12
「お――――いや、分かった。まぁナンだ、大した役には立てねぇと思うが……まあなんかあったら頼れや。話くらいはきいてやる」
「じゃあ早速。あんた、今回のプレジア襲撃には何も関与してないんだな?」
「してるワケねーだろ。…………げっ、ンだよお前さんらまで。もしかして、このゲームで俺を試してやがったのか?」
まじまじとトルトの目を見つめるナタリー、マリスタ、ついでにロハザー。
トルトは露骨に嫌そうな顔を返し、頭を
「ったく、信用されてねぇモンだぜ……ま、校長があれじゃ疑うのも当然か」
「校長の関与に関しては何も知らないのか? 恩人なんだろ」
「知らねーよ。だがまあ、あの人と国の
「おっ――」
「王国騎士だったんスか!?」
マリスタとロハザーが目を見開く。
ナタリー、シャノリア、サイファスは反応を見せない。知っていたのだろう。
「そうだ。ちょうど二十年前までな」
「……また二十年前か」
「怪しさ
「では間接的には関与してる可能性があるんだな?」
「疑おうと思えばそうなるな。だがよ……ハァ、本当に厄介な話だよな。あーだこーだ考えるより、今の俺の力使って奴ら拘束した方が
「……
「しねえみたいだな。すぐにも体を
「……そうか」
「何の話だよアマセ、それ」
「お前さんには関係ねーことだよ、ハイエイト。つかお前さん、仕事中じゃなかったか? いくら学祭中とはいえコースの教師として見逃せねーぞ」
「うっげヤブヘビ?!?! わ、わかりましたよ今すぐ――」
「その通りだ。ロハザー・ハイエイト」
聞き覚えのある声に、ロハザーが青ざめて固まる。
彼の背後に立っていたのは、ゴーグルの向こうから責めるような
「どういうつもりなんだ……と問いたい所ではあるが、今はいいから一緒に来い」
「は――はい? 一緒にって、どこへ」
「医務室だ」
即答。
その場にいた全員の顔が張り詰める。
言葉が要らない程に。
皆、何が起こったかを察知してしまった。
「また
◆ ◆
「もう『ケイ』はいいのですか、ココウェル」
「うっせーなお前ッ!! 私の今の状態くらい察しろ、その名前出すなボケッ!」
「は。失礼しました――」
「…………死ねばいい…………!!!」
人目に付かぬ、建物の屋上で。
ココウェルは体を抱きかかえるようにしながら、歯を
「あいつら全員ッ、死んじまえばいいんだッ――!!!!」
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