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真正面から小細工なしに打ち合うが、やはり
ここまでくると天性の才能の無さを嘆きたくなるが……何を言うか、俺という人間の戦闘の
三週間ほどとはいえ、血の
ビージ、ヴィエルナ、テインツ、ロハザーには一度も、実力で勝てたことは無く。
お膳立てを全て
〝そら。お前は
勝っていない。
俺は一度だって、誰かにちゃんと勝ったことが無い。
そして今、俺はまた負けようとしている。
〝俺はこんなに――――強くなったのにっ!〟
――なんて弱さだ。
俺はそれさえ見えない程に、二ヶ月のブランクで思い上がってしまっていたのか。
「……ダメだな。つくづく」
「え?」
力比べのように手を組み合ったケイミーが
いや、こんな所でウジウジと脳内反省会をしている俺が悪いな。
「ケイミー」
「な、なに? 揺さぶろうったってそうはいかな――」
「強かったんだな、お前。最初からこんなに強かったのか?」
「え――」
「――
ポカンとしたケイミーと正面から組み合ったまま体軸をずらし、左足で――――彼女の右足を後ろから刈り取る。
「きゃっ――――」
遠い昔な気がする授業で習った付け
のが間違いだった。
「ぬぐッ――!?」
顔が
アトロの放った
大失敗な受け身などを取りながら即座に立ち上がる。
ぼやけた視界には迫ってくる
「
「ッ!」
ケイミーが弾けるように後退する。
ありったけの魔力を注ぎ込んだ
そしてこれだけ
しかしともあれ、これで二人ともが
「
「!!」
――俺など勝負にならない程の魔力の充実を
アトロ・バンテラス。
「弾は全部撃ち落とす! 決めてこいっ、ケイミー!」
「アイアイサー!!」
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