5
爆音。
ケイミーの背で爆発した
脱した先には、当然――
「くっ!?」
「――――」
――着地したばかりの、接近戦は苦手なアトロ・バンテラス。
ローブを
多少心得はあるようだが、どうとでもなる。
「づァっ!!」
「!!?」
隙を突いて伸ばした手が
背後右下から床を
「ッやぁぁぁああああッッ!!!」
「なに――ッ!」
床を
俺の真横
「っ……!」
「石は大丈夫っ!?」
「大丈夫! それより悪い! ケガはなかったかっ、ケイミー!」
「ふふっ……まだ落ちてなかったよ!」
「!? 落ち――」
「威力!
「……ケイミー」
「ヒヨってる場合じゃないよっ、アトロ! そうでしょ!」
「……サンキュー!」
聞こえよがしに励まし合う二人。
だが、お陰で体勢を崩したまま追撃を受けるのは回避できた。
何やらお祭り気分だな。
――そう笑ってもいられない、か。
立ち上がり、先程アトロに払われた腕に意識を向ける。
あの時、間違いなく勝ったと思った。
アトロの防御を
それほどに、俺の目と頭は腐っているのだと言わざるを得ない。
力任せながら、俺の腕がアトロに弾かれたのには変わりない。
つまり見誤ったのだ、相手の力量を。相手が手出しできない状況を。
勝ったと思い込み、疑うことさえしなかった一瞬。
馬鹿が。
俺の
「――――っ、」
笑みが込み上げる。
俺は弱い。それを、
それを、こんなにも
戦えている。
戦いのことだけ考えられている。
それが
痛みの呪いはどこに行った?
完治? まさか。
だが一時的に消えているだけだとすれば、それは一体何の作用によって――
ケイミーが目の前。
「これで――終わらせてやるッ!!」
「ちっ」
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