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「俺が知りてえよ、そんなの……アマセ周辺の奴と違って
「さあ。死ぬ寸前ってことくらいしか」
「そんな証拠ないでしょッ!!」
「わっ?! き、急に叫ぶなってっ」
「はは。ヒッシダネーステキダネ」
「嘲笑しながら言うなよあんたも!」
「ははは……まあそう怒らないで。精一杯ねっとり
『彼女?』
ロハザーとパールゥが声を揃え、ギリートの指を追う。
指し示された先には――――見たことのない顔で呆然と立ち尽くして圭を見つめるナタリー・コーミレイの姿。
ロハザーが少しだけ興奮気味に
「……悪趣味だがそうかもしれん」
「……そう、だけどっ……」
「でしょ? アマセ君もそりゃ病気のことがあるから気になるけど、一番の
ギリートが恍惚とさえ形用出来そうな笑みを浮かべ、笑う。
「どうなんのかなっ。この勝負っ」
◆ ◆
打って出たのは圭だった。
弾丸を付き従えるようにして飛び出した圭に、ローブを脱ぎ去り同じく地を
すぐに圭は弾丸をケイミーとの間に発生させ距離を、
「せいっっ!!」
ケイミーが両足で飛んだ。
「っ!」
爆発。
顔面に飛来した
「ふふっ――ってきゃあああっ!?」
同じく爆風により宙で後退したケイミーの――スカートが爆風でぶわりとめくれ、必死で前を押さえた彼女はその純白をアトロの眼前にまざまざと
「み――みたっ!?」
「みみみみ、見てない見てない!!!!」
「顔くらい取り
「バッカ、こっちに気ィ取られてる場合じゃ――」
「そりゃそうだけど――ってきたきたっ!!」
再度交戦するカップルひとつとカレシがひとつ。
その様子を、ペアのカノジョは思考停止のまま眺めていた。
「あ、あの……ケイ、さん……?」
殴られた
〝お前なら信用できる〟
「――どういう、意図で戦ってるのですか、あなた。それ……」
無意味なセリフがやけに頭に響く。
〝これきりです。これ一度だけ許します〟
あのとき首元から感じた熱が、
「――――勝ったら、」
ナタリーは思う。
はて。
「勝っちゃったらキス、なんですけど…………」
果たして私は以前から、こうも少女だっただろうか、と。
◆ ◆
ケイミーは意外と肉体派のようだ。こいつの実技試験での試合は見れずじまいだったから、戦闘スタイルを知らなかった。なかなかの動きをする。
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