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シータは寝返りを打ち、抜け
「そこまでショックを受けることかしら? 自分に近しい人が犯人だと決まったワケでもないのに」
「……そりゃショック受けるだろ。まさか、国内にそんな
「……スケールの大きいことを考えてるのだわね」
「十分大ごとだろ、これは。君だって襲われてる」
「なっ……なんでそこで私の名前が出るのよ!?」
「えっ、あ――な、何を考えてるんだ! 同じ
「わかっってるのだわよそんなこと!! ちょ、ちょっと聞いただけだわよ!」
「ちょっと聞くなよそんな分かり切ってることっ……大嫌いとまで言われた相手にそんな、他意を持つはずがないだろ」
「っ……」
顔の熱が、よくわからないカタマリになってシータの胃を
〝大っ嫌い。アンタみたいな奴ッ〟
〝リクツなんかどうでもいいわ。私は今を
――あのとき、自分は確かにそう言った。
無意識に
その気持ちは、今も変わらない。
(――でも)
〝俺の中の
――記憶の
いつか誰かに言われた言葉だと。
自分は、それを思い出すことは出来ないと。
だがその言葉
嫌いな相手だからと、その全てをシャットアウトしていいものだろうか。
今目の前に居て、これからも間違いなく、それなりに近くにあり続ける人を。
何より、
「でもよかった。無事でいてくれて」
「!」
〝今気付けてよかった〟
恥を忍び、今目の前で変わろうと努力している人を。
〝……………………変わりたいな。私も〟
「……ケガ、しなかった」
「えっ?」
「っ、だから。あんたのおかげで、私はお
ベッドから上半身を起こし、腹部に手を置きながらやけっぱちにテインツを見たシータが言う。
大きな声に面食らい、目をぱちくりとさせるテインツ。
その先を考えていなかったシータも数秒黙り、赤らむ顔を
「だから……ありがとう。ほんとに、助かった」
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