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エリダがやんわりと
当のギリートもこの返しは想定していなかったのだろう。とぼけた真顔のまま数秒固まり、そして目だけを動かして再びリアを見た。
「疑う理由ないでしょ。僕を」
「いいえ、疑おうと思えばどこまでも疑える。君だってアルクスだって、私だってそう。でもそんなことをしてたら、誰も信じられなくなってしまう」
「うーん。それじゃアルクスを信用する根拠には
「だからそういう――」
「んーでも。いいよ。
「…………解った」
互いが引き下がる。
フェイリーは
確かに、
だが、どこか懐かしい気持ちだ。俺もここに来たばかりの頃は、何を信じたらいいか解らない状況だった。
結局は、自分で決めるしかないのだ。
何を信じ、何を選択し、何をするのかを。
思考停止で歩みを止めれば、状況は
「……話を戻そう。つまり、欲しい情報は敵の
「簡易?」という声が魔術師コースの女子達から
ギリートがニコニコと彼女等に近寄りっていく。
説明するつもりなのだろう。簡易転移のことを。
俺の言葉にフェイリーが
「……だな。襲撃者はそれを使ってロハザー・ハイエイトらの前から姿を消した。俺が
「頼む。ギリートも、もし
「ん? うーん。まあ、それもやってみる価値はあるかな」
「それ『も』?」
「うん。敵の正体についても探りを入れてみるつもり。王国には親しい
「――そうか、お前は父親が……」
「はい、
「
「うん、そうだよ?」
「…………ますますお前が信じられなくなりそうだよ」
「信じようよ!」
「リアの真似をするな気持ち悪い」
「ふざけるなお前ら。――王国にこの件を伝えるのはまだ早い、それを忘れるなよ。プレジアとリシディアの関係を悪化させかねん」
「承知してますとも」
「……今のところ動けるのは、このくらいだろう。他にはあるか、アマセ」
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