14
人間を任されていた神、ゼタンによってヌゥが消滅させられてから、人間たちの
ゼタンはその圧倒的な魔法の力で人々を
ついに人間達は、
このシーンはその直後の――タタリタの言葉を
物語の上では、タタリタはこの後復活する。
復活し、ついにユニアとクローネの三人でゼタンを打ち滅ぼし、同時に他の神々を封印することにも成功し――人間達は自由を手にするのだが。
俺が今練習しているこのシーンでは――彼らに、そんな先の希望など見えてはいない。むしろ絶望の
リーダーを殺され、主だったメンバーを殺され、共に
ユニアが言い放った通り、クローネは「死に場所を探しているようにしか見えない」のだ。
「『神を倒せるかもしれない』とか、『自由な暮らしが手に入れられるかもしれない』とか。それそのものを信じるんじゃなくて。『いつかまた希望は現れる』って、信じることを続けること。それが、この物語が伝えたいもう一つのことだと思うの」
「ど、どう違うのかな……解らないよ」
……希望そのものを信じる、のではない。
希望の無い絶望の中であっても、いつかまた希望を抱けることを信じ続けろ、ということか。
だとしたら。
「……
「愚か?」
「要はあるかもしれない希望を
「そうじゃないよ」
「――違うのか?」
「何かに
「………………」
「わ……分からないん、じゃないかな、それ。この話を読み込んでる人にしか」
「お
「え」
パールゥが俺を見る。
黙って俺に
「そう。お人好しなの」
「え、何アマセ君。お人好しって、リアが?」
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