5
――
エリダが目を見開き、
圭は
「お……お、おお?」
「なんなんだその驚き方は、失礼な。そしてライブが何なのかくらい知ってる。バカにするのも
「さ、誘っといてナンなんだけどさ……すごい、ウルサイよ。音とか」
「なんで嫌がりそうなものに誘うんだよ……とにかくライブには行くつもりだ。少し気になってはいたしな」
「あ、わ――わかった。じゃあ、このチケット――――」
「お、『ウィザードビーツ』のライブチケット? それ」
◆ ◆
「――、え」
声に
発された声は俺やクラスメイト達に接するときのものとは明らかに低く――マリスタは、現れた背の高い金髪ポニーテールの人物を、何の
「……サイファス」
「ハハ、すごい顔になってるぞマリスタ。って、急に現れたのは俺の方か。驚くのも無理ないよな……」
サイファス、と呼ばれた男がぐるりと俺とその他を見下ろし、システィーナに視線を向ける。
「ここにいるのは全員、
「は、はい。あの、あなたは……」
「うん。友達なら、先に
「えエッ!? そ……マジなの? サイファスそれ」
マリスタが
サイファスが「マジ」と
「ま、またこりゃイケメンがきたわね……」
「エリダが好きそうなタイプじゃないわね、あの顔」
「話せるわねシータ。アマセとはまたオモムキが違うイケメンよね」
「……す、すごい堂々と人の顔の話する友達がいるんだな」
「き――気にしないでいいよ、こいつら病気なだけだから」
「病気とか言ってやるなよ友達なんだろ」
「
「俺と一緒で?」
「あ――――なたはっ、……違うでしょうよ」
マリスタは俺を見て。
何故か申し訳なさそうに、言葉を
ロハザーが半歩前に出る。
「えーっと。エルジオ先生ですっけ」
「うん?」
「マリスタと知り合いなんスか。初対面じゃ……ない感じっスよね」
「ああ……まだ自己紹介途中だったよね。俺は、」
「サイファス!」
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