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「忘れ物を取りにね。でもいやぁ、
「
「キースさん、小道具の修理は間に合った?」
「うん。君がわざと折ったところ、ちゃんと修正できたから」
「二人して疑念の目だなぁ……夜中にこっそり抜け出してくルームメイトの調子が気になっただけじゃないか」
「『少し空けるぞ』と声をかけただろうが」
「だからって何も舞台セットで薄暗い中で話さなくても」
「他人に聞かせる話じゃない」
「あ、じゃあキースさんは他人じゃないんだ」
「
「ほんと、心開いてない相手には冷たいんだから……ま、
「……知ってたのか」
「いやいや、分かってて外さない君も
「解除に割く労力が
「そして、僕が来てからは僕の
「…………」
「ま、いいや。死ぬほど手間だったけど、君が抜けだしてからの時間で何とか全部外しといたから。ここに来たのはそれからさ。君等の行き先は、
「……それも趣味、わるいね」
「まったく罪深い小耳だよね。ま、コーミレイさんに話を売ったりはしないから安心して。ついでに、彼女はここには来てないよ。
「鬼かお前」
「なぜ男子トイレ……?」
「彼女からは既にめちゃくちゃ嫌われてるから、今更さ。それに、君らの恋の行方なんて特に興味ないよ。ドロドロしてた方が僕好みではあるけど」
「げどう」
「死ね」
「どういたしまして。……さてと、そろそろ眠気も冷めてきたし、本題に入るね。アマセケイ君」
ギリートの笑みが
奴は俺達を通り過ぎ、
「僕、気になってるわけね。君がどうしてそんなにモテるのか」
「
「核心だよ。君はモテ過ぎる。ティアルバー君と戦った時も、いつの間にかほとんどの人が君を
「……?」
「『平民』、教師、貴族、風紀委員……ほとんど全員がだ。君に近しい人間なんて、度を越してるんじゃないかってくらい君を信用してる。愛してるって言った方がいい?」
「……また『信用』か」
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