第28話 祭の最中、宿命は突如動きだし
1
「……覚えて来なさいって言ったわよね、先生ね」
「え、えっと。そ、そうでしたっけ」
「舞台を降りなさい。台本を覚えきるまで
「ひ、ぃ……は、はいっ」
「そこのサボり二人ッ!! ボケッとしてないでさっさとこの子の本読みを手伝いなさいッ!!」
『ヒェェえっ!?』
「はい、それじゃキュロスの登場シーンいくわよ。キュロス!」
「…………」
「…………キュ・ロ・スッッッ!!!」
「うおおっ?! お、俺スか!?」
「あなた以外に誰が居るの!? もっと自覚を持ちなさいハイエイト君ッ、自分で
「俺はエキストラ志望だったんですけど!?」
「役者志望であったことには変わりないッ!! さあ舞台に上がりなさいキュロスッ、時間がない」
「そ、その役の名前で呼ぶのやめてもらえませんか
「バカ言いなさい!! 舞台上ではあなたはハイエイトではありません、
「練習初日でンなムチャな!!!」
「練習ではなく
「う~~わマジめんどくせぇこの人!!!」
「お黙り!! そしてバディルオン君ッ!!」
「こ、今度は俺かッ……」
「最初の立ち位置が違うでしょうがッ! あなたは最初もっと
「あ、ああ分かった分かりましたっ、お、俺から見て左ですねっ?」
「
「余計分かんねーですよ!! 大体先生初日から
「すべて台本に
「ぬ、ぐ……?!」
「まったく! ホントお話にならないわっ。あなた達、明日以降もカクゴしてなさいよっ!!」
「………………何なんだ。あいつは」
「みんな大好き、シャノリア・ディノバーツ先生に決まってるでしょ。ただ不幸なことにシャノリア先生は、ちょっと年間百本以上のお
さらりとシスティーナ。
「地獄か。
「聞こえてるわよケイ!!!」
「っ」
ぐわり、と鬼が顔を向ける。
髪をアップにしてまとめ、
その下に構える表情たるや、
……そのくせ、モデル
「そんな無駄口を叩いている
「……………………」
…………そう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます