10
「うおっ!?」
「危ないっ!」
ぐらり、と体を
ナタリーらが駆け寄ってきたときには、
「ひ゛っ……ひ゛え゛る゛な゛ち゛ゃ゛ん゛」
「うん」
「おがえり……おがえりっっ!!!」
「……ありがと」
「よがっだッ……いぎででよがっだああぁ……」
「……うん」
マリスタに押し倒された
ロハザーなんて泣いてやがる。
「泣いてねーよ!!!」
「何も言ってないだろ……」
少しだけ顔を起こしたヴィエルナと、目が合う。
しばらく、お
きっと、今がどういう状況なのかは、全て聞き及んでいるだろう。
教室に入ってきたときの様子を見るに、まだ完全に本調子とはいかないんだろう。
だがともかく、ヴィエルナは今
「…………全く」
だから、言ってやらねば。
あのとき。
ナイセストと戦っていた時、ほんの一瞬、こいつが俺に
あの時言いたかった
「
「…………」
何も
彼女はただ
「……ありがとう。今度は、私が
……なんて、よく意味の
「あなた達ね……今は
だぅんっ、と床を
ぶわっ、と
発生源は出入り口。
発したのは、六年四組の人だかりを
マリスタが「ひゥぃッ」と
「ああ先生。おはようございます」
「イグニトリオ君。君という
「あれ。そんなことを気にされる先生でしたっけ。今まではもっとこう、うだつの上がらない」
「おだまりッッ!!」
……シャノリアがピシャリと言う。
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