9
またも教室がここではない、ロハザー・ハイエイトだった。
マリスタの声にロハザーは、「叫ぶなよ迷惑だろ」と言わんばかりに顔を
「な……なんであんたがここに来るのよ!」
「っせーな、俺達だって来たくて来てんじゃねーの。……つか、とっとと入れよオメーも!
「バッカロハザーてめ、デカい声で言うなって……!」
「わかったから、
ロハザーの後ろ、出入り口でなにやらやり取りをする人影。
「…………」
「…………!!」
奴は俺と目が合うなり、
……まあ、気持ちは
「ったく、世話かけやがって。オメーはメインじゃねぇんだっての」
「う、うっせーなっ! 分かってんよンなこた……!」
「ごめんねみんな。入って入ってー」
「う、わ……なんかエラい入ってきたわよ!?」
エリダが目を丸くする。
チェニクの声を切っ
ぞろぞろと教室へ入ってきた生徒たちの中には、何人か見知った顔もある。全部で三十人程だろうか。
よく見ればこいつら――
「みんな、四組の人たちだね。ケネディ先生のとこの」
「や、言われてみればそう……だけど」
リアがエリダに耳打ちする。
エリダは
全員が入り切ったようで、
いや――
「『全員はいない』。そう思ったんだろ、アマセ」
「!…………ロハザー、それは」
「ああ。
『!!!』
――――ロハザーの声に応じ、小さな歩幅で歩み
全員が身構える。
マリスタが身を乗り出すようにして立ち上がり、ただただ目を見開いていく。
すらりと伸びた白い足。
ローブの
少し伸びた
そして、
「――――ヴィエルナちゃんっっっ!!!!!!!」
――相変わらずの
マリスタが机上を飛び、ヴィエルナ
病み上がりに向かった
「――――っ、」
「っ!? お、おいヴィエルナっ」
――ヴィエルナ・キースはそれより速くマリスタへと駆け、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます