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◆ ◆
――
「…………、んぅ」
体が重い。
最近、やたら甘ったるい夢ばかり見るせいだ。
おかげで、布団を出るのが
……これまではこんなこともなかったんだが。
これも、
ベッドから下りる。
呼び覚ますのは、体に
「……
全身を小さな小さな
とはいえ、扱いには注意が必要だ。最初、温度調節を間違えて
しかし、それももう……何ヶ月前だろう。
カレンダーを見て、そうぼんやり考える。
常に緊張感のあった環境の中、死力を尽くして戦った日々が
通学用の
トイレでは目を
最近、物覚えも悪い気がする。
「………………起きろ、
そう自分に毒づき、出入り口へ向かう。
玄関では
そう乱れてもいなかったのに、マメな奴だ。
今日からは、一日の授業もそう多くない。
そう予定を組んでいる。
……だからこそ、いつまでもボヤけきった意識ではいられないのだ。
部屋を出て、目の前に伸びるL字型の通路を進む。
角を曲がってしばらくしたところ、向かって左へと更に
「よっ、とっ。おうアマセ、おはよ」
――グリーンローブの男子生徒が、魔法陣へと飛び乗ってきた。
全く気付かなかったな。
「……アトロか」
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