化物――――尽きぬは執念
「アマセ……」
『!!』
見知った声の少年が、スペースの周囲に立っていたビージとチェニクの視線を奪う。
スペースの壁に手を置き、対峙する赤と白を見つめるのは――――彼らが久しく見ていなかった、
「テ……テインツ、お前」
ビージの声に、テインツは反応を示さない。
彼には、そんな余裕などなかったから。
「ッ!」
「ッ――――!」
ナイセストが斬る。
圭が防ぎ、
「ッ!?」
ナイセストの
「!?――限界よっ。ティアルバー君は足にキテる!」
「いっけぇっ、アマセ~~~~!!!!」
圭が放つ一撃。
ナイセストは
「づう゛――――ァ゛アッ!!!」
「ッ!?ふ、ゥ――!!」
ナイセストに浮かび上がる、
なんとか着地、たたらを
瞬時に障壁を解いた圭が大振りの一撃を放ち――ナイセストはそれを、受けた。
「限界なんだ」
「え?」
「ナイセストの魔力はもう尽きてる。正気ならもう立てやしねーはずだ」
「……なのに、やっとケイと
「ああ……だがこれもきっと、アマセの想定内だろうよ」
「え――」
「想定内?」
「ええ。ケイさんの
「……『ティアルバー君の魔力が尽きた』状況が出来上がるまで、隠していた?」
「しかしお笑いですね。力尽きた相手と
ナタリーがスペースに視線を戻す。
「……付け焼刃でも
剣が
どこまでも、応酬する――――
◆ ◆
そう。
魔力を切らした
「チッ……!!」
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