Bosom 闇せまり光さす異世界
『――、――――、――――、――――――――――――お前に
テインツが、
〝 〟
その絶望に満ちた声を、俺はずっと前に耳にしたことがある。
その
『………………
少年が
『僕を…………僕を、
少年が俺の腕を
〝みんなであそびたいから……だから、たすけて〟
〝ケイ。
〝居るじゃありませんか。ナイセスト・ティアルバーの心をあんなにも
――――声が、視線が、
これで何度目だ。
何度言われようと、俺は俺の
俺がこれだけ拒否しているというのに。
それでも
『ナイセスト・ティアルバーを倒してくれッ……!!!!』
テインツと目が合う。
きっと顔を上げるつもりはなかったのだろう。奴は俺の顔を見た
『…………そして僕はまた、お前にそれを話さないんだ。お前には届かない言葉を使って……本当にどうしようも無い、
「…………」
『それに、お前は他人を背負って戦うような奴じゃない。
『
『さあ、せめて死に場所をくれ。僕を殺――――――、』
――――テインツがゆっくりと、目を見開く。
俺は、もう一度応えた。
『
――――テインツの顔が、みるみる
『おま、えっ…………リシディア語が、もう……っ!??!』
『俺にも妹が
『な……何?』
『だから――これきりだ。これ一度だけ』
『もう一度だけ、背負ってみよう』
『……………………』
……テインツから、笑みが
消えかけていた出入り口の炎が勢いを取り戻し、燃え盛る。
奴の手で
火が、再び
「――どこまでいっても隠し玉。お前はやっぱり――――ムカツク奴だ、ケイ・アマセッ!!」
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