追憶――――彼が生きたかった異世界
きっと助けて、それで、今度こそお前を守ってやると。
何を
そうして何に
なのに。
〝彼は――えっと、そう、外国からの転入生なの〟
〝初めまして。ケイ・アマセという〟
そんな世界へ続く道にまた、
〝アルテアスさんとは親しいの?〟
〝いや。つい先日知り合ったばかりだ、
一目見たときから、気に入らなかった。
引くほどに整った
そして――――その嘘で塗り固めた
隠していたって、僕には
どんなにうまく
こいつは近く、必ず誰かに
そう直感したからこそ僕は、ケイ・アマセという
僕がこの先を生き残っていくために。
こいつによって災いに見舞われる誰かを、救うために。
それがどうだ。
その上……そうだ。僕が、
〝
神は、僕にチャンスをくれたのではない。
親殺しという罪を
積み上げれば、積み上げるだけ、突き
そんな経験を、僕は一体何度
何度人生を無に帰せば、何度この身を絶望に
守りたいものなどないくせに。
ただ復讐のために力を求めているだけのくせに。
自分のことしか考えていないくせに。
他人を
大悪人めが。お前のようなやつばかりがおめおめと生きのさばる。
そんなもの、世界が許そうと僕が許さない。
ああいいさ。この生が、もはや罰されるためだけの命であるというのなら――――もう、先のことなど考えるのはよそうじゃないか。
死ね。
お前を
地に落ちたと言われようと構うものか。
血は争えない。僕はあの
そして――こうして
罰すら生ぬるいと気付いた神が、きっと僕を殺すだろう。
あの日足元に転がった炭クズのように、僕も成り果てるだろう。
それでいい。
もう生きている理由などない。
ただお前に、考え得るすべての
そう、思って――――
〝兄さん〟
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