第24話 かがり火の夜
1
「ええ、
「せ――先生、この子はもう息を――」
「
横ではグレーローブの風紀委員数名が、ヴィエルナを――そしてヴィエルナの手足を、こわごわとパーチェの作り出した
手足も、そしてヴィエルナ自身も、
血の
「………………」
頭を白と黒で
スペースにこれほどの血だまりを作ったにもかかわらず、その
(――平静?
――演習スペースの
そうして少年の顔へ視線を
(――とんでもねぇヤローだ、
両腕、両足の切断。
首筋への
地に
〝ヴィエルナ・キース
「
(この出血じゃあ、もうこいつはダメだろう――面倒なこったぜ。よりによって俺が
「とんでもない試合をしてくれたな。ナイセスト・ティアルバー」
重く冷えた声が、ナイセストに飛ぶ。
ペトラ・ボルテールは、静かにナイセストを
「これは
(………………こいつを、殺そうとした?)
ナイセストは、
ヴィエルナ・キースを
それ自体は彼の中で大した意味を持たず、興味も持てていなかった。
(俺は、この女を殺そうとしたわけじゃない)
「そら人殺し、外へ出ろ。
しっし、とトルトに
〝お前はヴィエルナではない。『ケイ』だ〟
(そうだ。俺が殺そうとしたのは……)
――
プレジアを、己を振り回し
返り血に染まったローブの
自身の顔が笑みに
(――
「離せッッ!!! 離せッつってんだろッ!!」
「落ち着いてくれ、ハイエイトさんっ……!」
「そうですよ先輩っ!」
「ざけんなよッ!? これが落ち着いてられるワケ――――」
数人の風紀委員、そして教員に抑え込まれ
スペースを抜けた瞬間加速した水泡はナイセストとロハザーの間を抜け――パーチェとともに、第二十四
「………………」
「………………」
自然、かちあう視線。
煮え
しかしロハザーはすぐにナイセストから視線を外し、風紀委員たちの
(壊してやろう。お前がこれまで築き上げてきたものを)
――今のナイセストに自分の言葉など届きようがないことを、ロハザーは
(
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