6
「ふー」
小さな口をすぼめ、切れてもいない息を整えているヴィエルナ。
あれだけの試合をしておいて、よくもまあ。
俺が死の恐怖に
それは彼女のような、常に
俺の飽くなき
それが、俺に恐怖を忘れさせてくれるんだ。
スペースのヴィエルナと目が合う。
決して多くない回数の
この気持ちを
悪くないこの思いを、持ち続けていられたらと思う。
ヴィエルナがスペースを出ていく。
ということは…………出
『一回戦が終わった。第二ブロックの連中はいったんトーナメント表に注目しろ』
見ると、校長が広げていた
「ケイ・アマセ。
ロハザー・ハイエイト。
ナイセスト・ティアルバー。
ヴィエルナ・キース。
……以上四名が二回戦――
――改めて、会場が
「――――…………」
――一つのブロックにつき、八名。
一度勝ち上がれば、
スポーツや
勝ち負けの世界で、生きた経験もない。
俺の他に残っている者。
グレーローブ。
グレーローブ。
ホワイトローブ。
皆が皆、
そして全員が、リシディア内でも有数の「
「…………、」
そんな中に、明らかに異質な人間が、
名はまったくの
その
「……――――」
こんなにも行きたかった、
『時間は巻いてるが、このまま準決勝を始めるぞ。……準決勝第一試合。ケイ・アマセ対、ロハザー・ハイエイト。第二試合、ナイセスト・ティアルバー対、ヴィエルナ・キース』
……
いや。この二十四層そのものに人が増えているのか。
分かり切ってはいたことだが、なんだかな。自分一人だけ、
それも当然。この盛り上がりも、貴族と「平民」の対立も。どちらも俺にとっては、全く
〝ケイ。
「…………」
誰かの都合も
俺はただ俺の
その為だけに、俺はこの異世界へと来たのだから。
「ケイ」
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