05
確かに目の前で、手紙の書いてある内容の通りの事が起きた。
けれど、まだ一つ目だった。
私達はただの偶然で済ませる事ができたし、そのまま関わる事を止めても良かった。
それでも、二つ目を阻止しようという話の流れになった時は信じられなかった。
人類滅亡阻止の会のリーダーが、何故か妙にいつもの怠惰な性格を捨ててやる気になってしまっていたから。
皆きっと、面倒な事になったな……とか思っただろう。
それでも付き合い続ける事を選んだのは、まだ物事を楽観的に見ていた事と、そして何より……私達の繋がりのもっとも中心で強い部分では、リーダーの存在が欠かせないと知っていたからだ。
よって脱落者はゼロ。
私達は次のステージへと上がっていた。
未来から届いた手紙。
その二つ目の内容は、こうだった。
とある環境保全団体の行う公演妨害を防げ。
その人たちは未来では、環境についての貴重なデータを提出してくれるはずだった者達らしい。
つまりその人達の為に、行われる公演を無事に終わらせろと言う事だった。
ここで、邪魔が入った事が後々影響し、団体に所属するメンバーの多くが離反してしまうのだと言う。
私達はさっそく、行動。彼らの事や会場、日程について調べた。
どんな強面な相手がやって来るのかと思ったら、素行の悪そうなただの不良(チンピラ)達だった。
信じてはいないが、こんな連中に未来を左右されると思うと、少し泣けてくる。
詳しく描くほどではないので、その時の衝突の様子については割愛するが。
ただのケンカ集団に後れを取る程、私達は性格が良くなかったようだ。
最期はリーダー同士が夕日をバックに決着つけて、仲良くなっていた。
馬鹿だと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます