第19話 お大事に

伯父は、私の本はいつも発売日の日付が変わらないうちに読み、感想を電話で伝えてくれる。ありがたいことである。

今回は電話は来たけれど、まだ表紙しか見ていない。年明けから体調を崩して、活字を見るのもしんどいらしい。読書家の伯父にあるまじき事態だ。

「歳には勝てませんね」と苦笑していたけれど、そんなことないよ。大丈夫。

姪も、長引く風邪に辟易しているところですから。


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