準決勝
準決勝を前に、運営から発表があった。それは、脱落したメンバーの処遇についてである。4人でユニットを組んでタイプCのカップリング曲を歌うことになったのだ。この発表は、タイプB、そしてタイプAの存在を暗示している。Bが4人となれば、Aはソロかもしれない。そう思わせる発表だった。
20センチメートルのハンデを貰ったゆとりは、何の波乱もなく順当にゴールインする。ゆとりは最後に右に曲がり、2番を手にした。ゆとりは、さよりを潰しにきたのだ。決勝戦で自分の右側に左利きで腕の長いさよりを置きたくなかった訳だ。決勝戦を意識しつつも、汗ばんだ身体に砂1つつけることのない、完璧な勝利だった。
対するさよりは、砂にまみれながらもフラッグを掴み取っていた。左利きが幸いしたのだ。センターフラッグを手にしながらもその表情は固く、爪を噛んでいた。この2人は、既に決勝を戦っているのだ。
最後に残った3番旗は、奈江が手にし、決勝メンバーが確定した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます