2回戦

 団子状態になった際の危険が考慮され、センターから7番まで、スタートラインは雁行状に10センチメートルずつ下げられることとなる。太陽に向かって走った1回戦とは違い、誰からも旗が見易く並んでいる。中央の可憐が3番を取りに行くと宣言したことから、左サイドは波乱の予感に包まれる。

 その可憐がスタートで躓くと、右から晴海が一躍先頭に躍り出る。ゆとりが今度こそは中央を奪おうと、体を右に並べる。さよりもすかさず2番旗を正面に捉える位置にまで斜行する。前が塞がった可憐は、優姫とあゆみの声援に応えるように息を吹き返し、右に展開、4番を狙う。左でまりえと奈江、右で可憐と由依が、それぞれ一騎打ちの態勢となる。

 中央には波乱がなく、ゆとり、さより、晴海が順に旗を獲得。先に決着したのは左サイドで、まりえが辛くも5番をゲット。右では序盤で脚を使ってしまった可憐の奮闘虚しく、経済コースを通った由依が、最後のフラッグを獲得する。これで脱落は、奈江と可憐に決まったと思われた。

 しかし、まりえは規定のエンドラインを跨ぐ前に5番フラッグを落としてしまう。それをすかさず奈江が拾い上げて、ラインを超える。判定の結果、5番は奈江となり、まりえの逆転負けが確定する。最初と最後に大波乱を生んだ2回戦が幕を閉じる。

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