第1回 センター争奪 ビーチフラッグ大会

世界三大〇〇

1回戦

 スタート良く飛び出したのは、由依・可憐・あゆみの小兵3人と、タイミングがピタリと合ったまりえの4人。優姫は足を滑らせ、早くも3メートル後方にいた。序盤からの波乱に、8人で7本の旗を争う状況となった。同様に出遅れた晴海だが、地を這うような腰の低い走りを見せ、左サイドをひとり旅。徐々に遅れ始めたまりえが壁となり、8番手に奈江が控える。

 残り20メートル。コスモス組の可憐とあゆみが並んで先頭、その直ぐ後ろに由依・ゆとり・まりえがつける。右サイドにさより、左サイドに晴海が展開する。センターを捨て、確実に旗を取りに行く構えを見せる。中央は集団の後方に、奈江、最後に優姫が続く。

 ここで、大本命のゆとりが仕掛ける。先頭を走るコスモス組の由依とあゆみの一瞬の隙を突き、2人の間に割って入ると、そのまま一気に抜き去る。動揺した可憐が失速すると、それを待っていたかのように左から晴海が中央に進出。

 残り10メートル。あゆみから可憐に声が掛かる。

「可憐、ワンフォーコスモス組よ!」

 これが、あゆみの敗因となる。ゆとりが、可憐の後退に気付いき進路を中央から1つ右に変える。そして何と、そのまま2番のフラッグをゲットした。次いで3番を晴海が獲得。可憐は、あゆみの励ましに懸命に応え、空いたセンターフラッグを悠々ゲット。4番の旗は、最後まで脚を溜めていたさよりがあゆみの右側から滑り込んでつかみとる。目の前の旗を失ったあゆみは、ゴールしながら右往左往。その隙にまりえが5番、奈江が7番を獲得する。あゆみは最後に残った6番に手を伸ばすが、勢いよく飛び込んできた由依にタッチの差で及ばず、メンバー入りを逃してしまう。最後に優姫が無事にゴールインし、1回戦は終了する。

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