第110話 川べりで

水に散りゆく花びらは

ゆらりゆらりと流されて

最期の場所を探すのだろう


淡く点る命の灯


止まることないその流れ

きらりきらりと反射して

花の最期を映し出す


過ぎゆく時を悼む人


後ろ姿に滲み出る

見送る想いの切なさを

花びらと共に流して

終わりの春に葬って

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