第98話 リボン
柔らかな少女の髪は
青いリボンで結わえられ
清楚な美しさを醸す
その光沢が深い青が
髪の横でふわりと揺れ
少女はかすかに微笑んだ
ほらかわいいでしょ
このリボンはあたしのもの
やがて時が来るまで
このまま息を潜め
かわいさの鎧で隠す
その冷たさと残酷を
そして微笑みながら殺すの
その青いリボンで
ほらかわいいでしょ
あたしはこのリボンのもの
獲物に爪を立てるように
ゆるゆる手足に巻き付いて
気が付けばもう解けなくなった
少女はうっとり眺める
そのリボンに
新たな血が流れるのを
ほらかわいいでしょ
この少女はわたしのもの
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます