第2話 2017/07/07

何か夢を見ていた気がする。

 夢の途中で覚醒してしまった原因である目覚ましの音に、心のなかで悪態をつきながら、今日何度目かの目覚まし時計のアラームを止める。

 布団を深くかぶると「あと5分」だけと目を閉じる。

 だが、軽い足取りで階段を登る音が聞こえて、ため息を付きながら体を起こす。

 おそらく音の主は母親だろう。まだ起きてないの?なんて怒られるついでに他のことまで言われて朝から気分が悪くなってしまうなんてことは避けるに越したことはない。

「あら、起きてるなんて珍しい。早く準備するのよ」

「わかってるよ」

 それだけ言うと下へ降りていく母親の後ろ姿にまたため息を付き、大きく伸びをする。

 ちらりと時計を見ると、ベッドに別れを告げよう


 話は戻るが、私は夢を見ていた。

 どんな話であったか記憶にないが、それはどこか懐かしくて、どこか悲しくなるような。

 

 


 

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