スクールソーシャルワーカーの先生との話

 次女の中学校に常駐している、スクールソーシャルワーカーの先生は、いじめや体調不良などで学校に来づらくなってしまった生徒とその家族を支えてくれるお仕事をなさっています。

 5月にも先生とはお話しして、年間計画、一学期計画という内容で表を作っていただいていました。

 何を目標にしていくか、どんなことをしていくかを見える化することで、より具体的に本人や家族に対し、現状の把握や打開策の提示を行うというようなことをしていただきました。

 2学期に入り、そろそろお話をと言われていたようなので、10月22日月曜日、次女を学校に送るついでに一緒に話をさせていただきました。


 給食から行くつもりだったのに、朝食が遅くなって給食時間が終わった頃に学校に入りました。

 先生が予め作ってくださっていた資料を見ながら、少しずつ内容を確認していきます。


「7月頃はだいぶ学校で給食も食べていたようだけど」


 午前中起き上がれないので、給食の時間を目標に学校へ行くことにしていました。これも、9月は台風などで体調を崩しすぎて、なかなか上手く行かなかったのでした。


「でも、以前よりはだいぶ動けるようになってきたみたいだね」


 目標を近くの県立高校に見据え、本人の意向を叶えるためのスケジュールを確認していきます。

 そこで先生から提案されたのは、寝る時間の前倒しでした。


「前はWi-Fiを時間になると切っていたようだけど、今も続いてる?」


「はい。最近は、iOSのアップデートがあったので、管理者を私にして、直接しよう時間が見られるように変えた上で、21時から翌朝の5時まで端末を使えない設定にしています」


「なるほど。端末に直接制限を」


「常に許可してるのは、天気とか音楽とか、そういうのだけですね」


 ブルーライトの関係もあって、できるだけ寝る前には使用しないようにと言葉では伝えていても、実際出来るかどうかは別問題。本人には申し訳ないけれど、そういう方法で制限してやるしかないというようなことも伝えました。


「なるほど。最近は早く眠れてる?」


「う~ん。1時とか、2時とか」と次女。


「でも前より早くなったよね? 前は3時とか4時とか」と私。


「前よりは早くなったかも知れないけど、日付が変わる前に寝た方が良いなぁ。寝る時間は十分に取れてる?」


「そうですねぇ。1時2時で寝て、起きるのが9時半とか10時とか」


「じゃ、8時間くらいは寝てる。睡眠時間はしっかり摂ってる。となると、早く寝ればその分早く起きられる可能性もある。例えば、今までは起きる時間、学校に行く時間を目標にしていたけど、逆に、寝る時間を決めてみたらどうかな。活動してから一定の時間が経つと、人間は眠たくなる、というのがあるから、寝る時間か起きる時間、どちらかを決めれば良いんだけど、今まで起きる時間を変えてもなかなか変化がなかったんだから、今度は寝る時間を決めてみよう。毎日例えば0時までに寝てみる。寝る時間が早くなれば起きる時間も早くなるかも知れない」


 なるほど、と思いました。

 当たり前のことなんだと思いますが、なかなか早く寝ることが出来ないでいたので、無理やりでもこの時間まで寝るぞと決めてしまうのもひとつの方法です。


「となると、最近はお姉ちゃんと夜勉強してるから、協力して貰うしかないかなぁ」


 私が言うと、次女がすかさず、


「でも長女は0時で絶対に寝るよ。次の日起きられないって」


「じゃあ、一緒にそのタイミングで寝れば良いんだ」


 夏に朝勉強するスタイルにしていた長女ですが、早く起こしても起きないことが多かったため、寝る前に勉強するスタイルへと戻していました。リビングだったり、共有スペースだったり、自分の部屋では集中力が欠けると、人目の付くような場所で勉強することが多かったのです。

 先生の提案は、まず10時には起きようというもの。それを少しずつ早めて、7時に起きれるようにして、受験に備えようというのでした。

 また、以前は群馬のガッティーナちゃんのモーニングコール代わりのLINE通知などもありましたが、最近は朝からやりとりするのも少なくなってきたということも話しました。起きがけにLINEをすることもありますが、ガッティーナちゃん自身も返信出来ない時間帯があるようでした。

 給食も、早めに学校へ行くことで、他の子たちと一緒に食べる回数を増やす、自分一人だけで残って食べることが少なくなるようにという話もされました。給食も多いようですが、ここで栄養を付けなければ、どこで栄養を取るんだというつもりで、まず毎日給食を食べに行くことを目標にします。

 実際、夏に一度体重がグンと減り、そのときには「食べないと入院だよ」と脅されるくらいでした。体重が徐々に増えてきたことで体調もよくなっていることを伝えると、尚更給食を食べに来るようにと勧められました。

 勉強も、少しずつでも良いから、なるべく明るい時間帯にやろう、と言うことを先生はおっしゃいました。


「受験は朝から昼過ぎまでだよね。となると、夜に勉強する癖が付いていては受験に対応出来ない。朝から試験会場に入って、勉強を受けるという体力が必要なんだ。だから、勉強するなら夕方までの明るいうち。夜は勉強をしないで寝るくらいじゃないといけないよ。そのためにも、学校にはなるべく来よう。そして、土曜日の受験講座も、この受験日程に合わせるように出来るだけ朝から勉強する癖を付けて欲しくて行っているものなんだ。大変かも知れないけれど、まずは受験に向けて、体力を付けよう。そして、受験に堪えられるような生活習慣へと変えていこう」


 先生の話はとても前向きで、元気の出るものでした。

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