頑張れる日、頑張れない日

 9月9日日曜日は、天気も良くなかったのに珍しく早く起きたようです。

 天候が悪ければ具合が悪い、ということではなく、急激な気温、気圧の変化が苦手な病気です。特にこの時期は、台風が来てみたり、晴れ間が覗いたり、めちゃくちゃでした。8月から何度も通り過ぎる台風は、山形には通常殆ど被害を与えませんが、今年は特別で、最上地域で河川が氾濫して町が水没したり、最上川の水位が急上昇して沿岸部で避難勧告がでたりしました。

 幸い、我が家にはコレといった被害はありませんが、台風のあとの気温上昇、急な低気温などで次女やうさぎが参ってしまわないよう、室温を調整するのが大変でした。暑過ぎても、寒すぎても具合が悪くなるというのはなかなか考えものです。


 ところが、翌10日月曜日は昼近くまで身体が動かせなかった様子。

 私は職場へ休業給付金の申請に行ったり、役場にそのための書類を取りに行ったりと午前中いっぱいバタバタと動いて回りました。

 結局、夕方学校が終わる頃になってから登校。本当はもっと前に行けたのじゃないかと思う場面もあり、歯がゆくなりました。


 11日火曜日、診察の日。

 病院へ行く日は大抵前日のウチから準備をしておいて、なるべくスムーズに病院へ入れるようにと気を使うのですが、体長も顔色も最悪で、連れて行くのに苦労しました。

 10時半からの予約、10時には家を出なければ間に合わないのに、本当に動かなくて、無理やり車に詰め込んで連れて行った挙げ句、予定時間を過ぎてからの着となってしまいました。

 あまりにもぐったりとしていて、可哀想な感じです。それでも肩を貸しながら歩いて病院へと入りました。

 脈拍が高く、青白い顔の次女に、先生も苦笑い。

「具合悪そうだね」

 と、声のかけ方にも戸惑っている様子でした。

 診察の日は、大抵そのまま学校へと向かいます。そこで給食を食べて貰い、そのまま午後の授業へと雪崩れていきます。

 しかし、あまりにも具合の悪い次女は、

「ねぇ、給食だけで帰っちゃダメ? 迎え呼んでいい?」

 と、行く前からそればかり。

「まず良いから行ってきなさい」

 昇降口に車を着けて、無理やり次女を降ろして自宅へと戻りました。


 と、ここまではいつも通りだったのですが、この日はそこから先がいつもと違いました。

 大抵16時前後になると、次女からお迎え要請の電話が来るのですが、この日は待てど暮らせど電話が来ません。16時半かな、と少し待ち、あれ、もしかして17時近くになるのかなと、小刻みに時間を気にしながら過ごしました。

 三女と次男の迎えも控え、一体いつ動けば良いのかハラハラしました。

 途中で何かあったのかなと思って、階下でプラプラしている長男に帰ってきてるのか聞いてみたり、電話が鳴ったのに気付かなかったわけでは無いよねと確認し合ったり。

 18時近くなってからようやく、電話が鳴りました。

 部活動まで参加して、これから帰るとのこと。びっくりしました。

 あんなに具合悪そうだったのに、部活動を!

 迎えに行くと、校門のところで次女が同じ部の友だちと待っていたようでした。あまりにも驚いて、そのままローソンに行き、からあげクンを買ったような覚えがあります。


 頑張ったあとは反動が待っている、ということなのか、翌日12日は夕方のみ登校。13日木曜日は14時半からやっと学校へと行きました。その次の日も、15時から。

「学校に給食食べにいこう! ホラ、今日のメニューはね!!」

 どうにかして学校へ行かせようと必死で頑張りましたが、本人が動けなければ連れて行くことも出来ません。

 頑張れる日が増えてきたとはいえ、まだまだ理想からは遠いのでした。

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