給食再開
6月11日月曜日、遂に給食を再開することになりました。
かなり強い意思を持って次女を起こさなければ、先ず給食に辿り着くことは無理だというのは、最初から分かっていたことでした。
皆が出勤登校等でいなくなり、次男を幼稚園に送ったあと、早速次女に声をかけます。しかし、8時台では「う~ん」と声を上げれば良い方で、眉をしかめる程度。まだまだ眠りは深く、起こそうと思っても起きるのは無理なのだと直ぐに分かりました。
家事などを済ませ、9時半頃になってから、本格的に起こしにかかります。スマホの懐中電灯機能でライトの量をMAXにし、目の前でガンガン光を浴びせ続けます。8時台よりは反応良く嫌がるので、声をかけながら、光を10~30分くらい浴びせ続けると、流石に反応が出て寝返りを打ち始めるので、そこからは更に声がけの頻度を上げ、
「学校行くよ。給食食べるよ」
と延々耳元で大声で話し続けました。
それでもなかなか起きませんが、反応が良くなり、返事をしたところで薬を飲めそうかどうか聞き、飲めそうなら口に錠剤を入れて頭の角度を変えてやり、水を飲ませます。
それから徐々に起き上がらせるため、次女のベッドに上がって頭の下に膝を入れ、少しでも起き上がりやすいようにしてやるのですが……。
「首痛い」
身体に全く力が入らないときに膝枕をしてやっても、変な角度で首が固まってしまったり、膝が背中のあたりに刺さって思っても見ないところを刺激してしまうようです。
自分のイメージでこうすれば起きるだろうと思ってやっても、次女はなかなか起きられません。
しかし、格闘しているうちにどんどん時間だけは過ぎていきました。
事前に中学校の先生に聞いていた給食のデッドラインは13時半。給食の時間自体は13時10分くらいまでだそうですが、片付けをして、給食センターに戻す棚へ食器返却をする期限もありますし、食べ物自体の消費期限もあり、そのぐらいまでには来て欲しいというのでした。
次女が学校に向かったとして、2階にある不登校生などのための特別教室まで次女を歩かせなければなりません。その時間も考えると、ギリギリでは間に合いませんから、出来るだけ早く、早く動きたいと思っていたのですが……。
力が全く入らない人間を、起こして、着替えさせるということが、どれだけ大変か。
時間が経てば、少しずつ会話出来るようになっていきます。それでも、ベラベラ喋る私に、次女はうるさそうに短い言葉で返すのが精一杯のようでした。
最初の頃は、着替えに難儀しました。
寝間着を脱がせて着替えさせていると、本当に介護だなと痛感しましたし、これを生業にしている介護士の方々は本当に凄いなと感嘆しました。
そうこうやっているうちに、時間は更に過ぎ、12時になるのはあっという間でした。
学校に行くときは、生活表を毎日付けていました。本来は学習時間と学習内容を書くものですが、次女の場合は睡眠時間と勉強が出来たら勉強時間を書くよう言われていました。
座れるようになってから、これを書かせるのがまた一苦労です。前日何時に寝たのかを、睡眠アプリで確認し、書いていきます。数分とかからず出来そうな作業を、これまたゆっくりとこなします。
前後して、長い次女の髪を二つに分けて結ぶのは、私の仕事。腕に力が入らず、後頭部に腕を持っていくのがしんどいというので、私が結びます。これも、分け目が違うだの、結ぶ位置が高すぎるだの、散々言われながらやるのです。
学校指定の鞄はリュック型で重く、病気になってからは殆ど使用していません。スクールバッグに筆記具やら必要書類やら、さっきの生活票やらを入れていきます。筆入れと、水筒も突っ込み、さァ行くぞと言ってからがまた大変でした。
学校に電話を入れさせると、もう13時を回っていました。
早くしなければ、給食に間に合いません。
どうにかして車に積み、学校へ辿り着くと、もう13時半の少し前。
かなりギリギリでしたが、滑り込むことは出来ました。
次女によると、給食は半分も食べられなかったとのこと。それでも、相当な時間をかけてゆっくり食べさせて貰えたようです。
皆と同じ下校時間に電話が来て迎えに行くと、もうすっかり自分で立って歩けるようになっていました。
こうして、余程具合が悪いとき以外は、給食から登校出来るようになりました。
かなり強引ではありますが、給食を食べ始めたことで、栄養バランスが少しでも改善することが目標です。
しばらくの間は、朝起きて一発目の食事が給食でした。
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