起立性調節障害とは

 起立性調節障害とは、思春期の子どもがかかる自律神経機能不全です。


参考:一般社団法人日本小児心身医学会/(1)起立性調節障害(OD)

http://www.jisinsin.jp/detail/01-tanaka.htm


 小学校高学年~高校生にかかりやすく、男女比では女子の方がややかかりやすい傾向にあるようです。

 症状としては、怠さ、腹痛、頭痛、立ちくらみや動悸、などなど。

 軽度の場合は治りも早いそうですが、重度になってくると、不登校や引きこもりとなることもある、とても深刻な病気です。

 ただ、ある程度成長する=成長ホルモンの分泌が収まる、大人になると治る方が多いようで、このため、ウチの次女も「成長が止まれば治る」と総合病院で言われてきたそうです。


 見た目には何の障害もなく、ただ朝起きられないだけ、やる気がないだけと思われがちなのも、この病気の特徴です。動きが鈍ったり、考えが上手く巡らなかったりしてくると、周囲からはただの怠け者、堕落しているだけだと思われてしまう難点があります。

 

 重度になってくるとこうしたストレス軽減のため、心療内科でのカウンセリングも同時に受けます。

 不登校状態の中、自宅に引きこもりっぱなしの次女を心療内科に通わせ、同時に投薬治療も続けます。

 その他、細かい生活指導を受けます。


 次女の場合は、起立性低血圧という診断を貰いました。

 横になっている状態から立ち上がるときに脳まで上手く血流が行かないので、立ち上がるのに非常に時間がかかる状態のようです。

 細かい病気の内容や治療については、※「起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応(田中英高/中央法規出版株式会社刊)」を参考にしました。


※2017年3月に改訂版が出ています。

改訂 起立性調節障害の子どもの正しい理解と対応(田中英高/中央法規出版株式会社刊)

ISBN:978-4805854754


 とても丁寧に病気のことが書かれていて、専門医が近くに居ればなぁと何度も思いましたが、ここは山形県。全くと言って良いほど、専門的な医療機関が乏しい場所です。

 同じ病気にかかったとしても、都市部とは医療体制が雲泥の差です。

 深刻さは一緒なのに、田舎では受けられる医療が乏しいのが実情な訳です。

 詳しくは後述しますが、本当に起立性調節障害に対応できる医療機関が少なすぎて、途方に暮れそうになりました。

 

 次女の通う中学校にも同じ症状の子がいるようでしたが、程度はそれほど重そうでもなく。

 個人差が大きいのもこの病気の特徴のようです。

 症状の軽い子は偶に遅刻する程度。症状の重い子は不登校や引きこもりに。

 これもまた、周囲に理解して貰えない原因の一つではないかと思います。

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