第3話 捜索

委員長はみんなへの状況報告を終えると、少し疲れたから休みに行くと告げ

外へ休みに行った


委員長が見た村には緑の化物がいるらしい

教室に残った委員長以外のクラスメイト達は自然とさっきの話について語り始め

「委員長、疲れでおかしな幻覚をみたんじゃない?」

「いや・・・、いま起きているこの現象を考えると、何が起きていてもおかしくはないんじゃない?」

「でも、そんな事普通ありえないっしょ!漫画とかの世界じゃないんだし」

などと、それぞれの意見を言い合っていた


そんな時に事件は起きた


キャー!!


悲鳴だ

しかも聞き覚えのある声

委員長の声だった


「ばんちょー!委員長の声だよ!!」

「そうだね、サキ!見に行こう!」


そう言い、私とサキは悲鳴を上げた委員長を探すため、教室から出ていった



~~~~~~〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


外に出ると相変わらず強め風が私たちを襲う

さっきとは違い、風が気持ちいいなどとは感じず

委員長を探しに行こうとしている私たちをじゃましているようで

むしろ、鬱陶しい



教室から出てもすぐには委員長の姿を確認する事は出来なかった

私とサキは少し歩いたところで周囲を見渡す


お互い無言になりながら捜索をしていると、サキが南の方角を指さして

私に問いかけてきた


「ばんちょー、あれってなんだろう・・・?」


サキが指さした方を見ると、何やら茶色の物体が見える

そしてその周辺には動く影が複数見える


「人だ!!」


私が見た動く影は遠くてわかりにくかったが、胴体と手と足のような形が見えた

それが複数いるのだ

きっと、この牧場だか集落だかの人に違いない!

そう思い、その事を私は急いで教室に残るクラスメイト達に伝えに戻る事にした

そしてサキには、遠くにいるその人影の所に向かってもらうことにした


~~~~~~〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


迂闊だった・・・

私はなんて事をしてしまったのだろう・・・


教室に戻った私は、事の顛末をクラスメイトに告げた

大半のクラスメイトは喜んでいたが、ある一人の子が冷静に私に問いかけてきた


「その人影の人たちって、本当に大丈夫な人なの?

さっきの委員長の悲鳴もそうだし、委員長戻ってきてないし・・・

番長さん、サキちゃんを連れ戻してきた方がいいんじゃない?」

「!!?」


確かにこの子の言う通りだ!

この謎の場所で初めて自分で見た、自分たち以外の人?の存在に喜んで

私はミスを犯してしまった・・・


「そうだよ、番長!!はやくあの子と委員長を助けないと!」


他の子からも促され、その言葉で決心がついた


「そうだね!サキをすく連れ戻してくる!

 危険だし、みんなは待ってて!」


そう言って私は駆け足で教室から飛び出した

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