青春の群像(第3部)46 一方中野は赤坂の料亭で根元議員と会っていたのです、中野が事務次官は承知しましたかと聞くと、まだだ、噂通り堅物なやっで、今の運輸大臣に気にいられていない事


青春の群像(第3部)46


一方中野は赤坂の料亭で根元議員と会っていたのです、中野が事務次官は承知しましたかと聞くと、まだだ、噂通り堅物なやっで、今の運輸大臣に気にいられていない事は承知で、この、

まま退官しても構わないと言っているんだと言うので、それでは基準価格を知る事は不可能に近い、この話はこれまでにしましょうと言うと、何を言うんだどうしても承知しないなら、

君の手で脅かす手もあるだろうと言うと、


この前匿名捜査官が接触してきました、奴は我々の筋書きはお見通しです、金の受け渡しをせずに開発地の購入の手口も熟知しており、中々油断のならない奴です、このまま実行すれば、

命とりになりますと言うと、おじけづいたのかと聞くので、ええ、戸村を潰しただけあって恐ろしい奴ですよ、貴方も政治生命を失います、悪い事は言いません、今回は手を引く事です、

と言うと、


お前が乗らないなに他の入札業者と組むまでだ、後でほえずら書くなよヤクザ組織はお前だけではないんだ、と立ちあがり部屋を出て行ったのです、若頭が入って来て、ばかな奴ですね、

多分岩村建設と組むつもりですよと言うと、多分そうだろう、あそこの社長は日本興業の傘下の伊東組の組長と懇意にしている、伊東組をつかうつもりだろう、事務次官が応じないと、

どうするつもりですかねと聞くので、


入札部長か課長を凋落するつもりだろう、いわゆる美人局をやるつもりだな、伊東組は本部の会長代行とはそりが合わず、干されていると言う事だ、刑務所にいる若頭と兄弟分の盃を交、

わていおり、今の会長代行が人身売買と麻薬は危険だからやめろと言っているのに反発していると言う事だ、広東マフイアと組んで、東南アジアから騙して連れて来て麻薬を打ち売春を、

強要しているとの事だ、


伊東組と言うと池袋を島内にしている奴ですねと若頭が言うと、そうだ、今は目だっていないが、じきに村上が目をつけるだろう、黒幕が根元議員だとは知っているはずだ、どういう手、

で追い詰めるのか見ものだなと笑い、いいか関東連合は絶対村上をいじるんではないぞ、もしいじって泣きを入れてきても取り合うな、飛び火する前に即座に切り捨てるのだと言ったの、

です、


しかし少佐は奴とどこかで勝負をするつもりでしょうと若頭が言うと、ああ、今回の入札はわしの知恵を使って、基準価格を予想して必ず落札してみせる、それが奴への挑戦だ、羽田の、

地図を持ってこいと言うと、若頭が用意したので、明日うちの設計技術屋を直ぐに召集するのだ、集まったら作戦会議を開く少尉わかったかと言うと、あの時代に戻るんですねと言って、

了解しました少佐殿と敬礼したのです、


翌日関東建設の会議室に全員集まったと言う事で、中野が中に入り今回みんなに集まって貰ったのは羽田空港増設による入札基準価格の割り出しを行ってもらう為である、この基準価格、

の精査によって落札が可能になる、このメンバーを二つに分けて、一方は従来工法による基準価の割り出しであり、もう一方には新しい工法による原価わりだしをやって貰う今回滑走路、

が建設されるのは、


現在のC滑走路が建設された時に将来にそなえて埋め立てられたものであり、今回もそうする予定である、埋め立てて10年置くのは地番沈下が落着くのを待つためであり、約10年で地盤が、

安定すると言うわけだ、そこで埋め立てはせず、今回一緒にDとEの滑走路を作ろうと言うわけだ、D滑走路は埋め立てた場所に作るが、E滑走路は埋め立て予定場所に20mのコンクリート、

のクイを打ち、


その上に鉄板を敷きコンクリートを盛って滑走路とする、勿論地盤沈下は起こすので、その対策が必要である、従来から研究所で研究させていた、地震対策の油圧ダンパーが実用のいき、

に達したと言うことである、これをクイに取り付けて毎年の地盤沈下を調整すれば滑走路は平行に保つことができるわけだ、これは地震の衝撃吸収の役目も果たす優れものだ、今は、

地震の制限で、


高層ビル建設は許可されないが、この手法を使えば高層ビル建設も可能になり、建築基準法も改正されるだろう、この方法なら10年寝かす必要もなく、埋め立てるコストより安く建設が、

可能になる、さらに埋め立てないので海流に影響も及ぼさず、環境にも優しいと言うわけだ、建設省の認可をとる為には上手くいく事を証明しなければならない、サンブルのクイを作り、

それを海中に打ち込んで、


地盤沈下したシュミレーションを行いクイを5cmづつ沈下させ調整して、上からの重さに耐えられることを、建設省の技官に見てもらう必要がある、以上の話に質問があるものは遠慮なく、

発言するがいいと言うと、一人の設計員が手をあげたので、なんだねと聞くと、素晴らしい方法だと思いますが、海の上に滑走路をつるとなると、どうしても下の部分は日陰となり生息、

する動植物に影響をあたえます、


そこで実際に飛行機が着陸する部分はコンクリートでないと耐えられないと思いますが、他の部分には強化プラスチックをつかい光が通過するようにすれば、最小限の影響にとどめられ、

ると思うのですがと言うので、なる程もっとな意見だ、耐えられる強化プラスチックがあるかを君が調査してくれと言ったのです、他に意見がなければ直ちに仕事にかかってくれ、不眠、

不休になるだろうから、


宿舎を用意し自宅に帰らなくてもいいように環境を整えてくれと庶務部長に指示をしたのです、会議を終了して幹部だけを残し、これには社運がかかっている事を忘れないようにと言い、

新しい工法が上手くいけば、本体が800億で付帯設備が400億と言うことで、大体1200億が概算だろう、本体を新しい工法で700億でできれば、入札にはならず指名で受注できるはずだ、


我々が原価600億で出来れば多くの利益が出る事になると言うと、設計部長がそれが社長の狙いですか、恐らく他社はそこまでの用意はできないでしょうと言うので、これは公共事業、

に依存せずに、民間の高層ビルを手がける試金石となるのだと言うので、パテントは申請してあるのですかと聞くと、そんな物は必要ない、工法のノウハウを聞きたければ価格を決、

めて公開すればいい、


パテントをとってもそれをクリアする方法は出来る、それより我が社から買った方が安いと思わせるのが大事なんだよと言うと、しかし、マネされたらと言うとので、工夫して絶えず、

前を行くために研究所があるのだよと笑ったのです、今やらしているのが水を通すコンクリートだ、これが出来ればスリップ防止となり、又水を流せば寒冷地では凍らない道路が出来、

ると言うわけだと言ったのです、


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