第3話「おかちほー」
「……げ……!」
黒く、大きな塊が、パークに猛威を奮う。
「にげ……!」
その映像の撮影者は、必死に逃げ惑う人々を誘導しながら、その塊を見つめ続けた。
「げて……!逃げて……!」
その塊が巻き上げた砂が、画面を一瞬で埋め、その瞬間に音は一切聞こえなくなり、光は消え、その映像は暗闇の中へと沈んで行った。
オープニング
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「キ、キィーーーーーーーーーーーーーーッ!」
そんな、甲高く、大きな音を立てながら、バスは緩やかに停車した――遠くにある草むらの中、何者かがその音に驚いて遠退き、その草むらがザワザワと音を奏でる。
「ココデスコシ、キュウケイシヨウカ。」
ラッキービーストは、車体が完全に停車し、辺りが静かになった事を確認すると、かばん達の居る方向を向いてそう言った後、バスを降りた。
「ここは、なにちほーなんですか?」
かばんはラッキービーストの後を追うようにバスを降りながら、ラッキービーストにそう聞いた。
ラッキービーストは、なにやら車の前を開けながら答えた。
「ココハ、オカチホーダヨ。スコシダケヒョウコウガタカイチホーデ、ソウショクドウブツヤザッショクドウブツノフレンズガオオイケド、マレニニクショクドウブツノフレンズモイルカラ、サガシテミルノモオモシロイカモネ。」
かばんはラッキービーストのその行動を見ると、更にこう聞いた。
「え、えっと……。何をしてるんですか?」
ラッキービーストはかばんのそんな疑問に、彼女に身体を向けて答えた。
「バスハタマニ、テンケンヲシナイトイケナインダ。ウミヲワタッタアトダシ、サビガデキテソノセイデウゴケナクナッテモコマルカラネ。」
「そうですか。」
かばんはラッキービーストの言葉に、そう相打ちをした。
そして、サーバルが顔を出しているバスの扉へと目を向けた。
「サーバルちゃん、なにをしようか?」
かばんはサーバルに聞いた。
「なんだかさっき、音が聞こえたから、そこに行こうよ!」
サーバルはそう言って、草むらの真っ只中を指指した。
確かに、何かが動いているのが、草の様子から伺える。
「うん。そうしよう。」
かばんはそう、彼女の言葉に答えた。
「アライさんも付いていくのだ!」
アライグマが言った。
「じゃあ私も付いていくよー。」
アライグマに続けて、フェネックがそう言った。
そして、そんな二人に続け、
「我々も付いていくのです。」
「そうするのです。我々は、島の長なので。」
アフリカオオコノハズク、ワシミミズクもそう言った。
そして彼女達は歩き出した。
「テンケンガオワッタラマタシュッパツスルヨ。ダカラ、ソノトキマデニハモドッテキテネ。」
ラッキービーストは、彼女達の去り際に言った。
「わかりました!」
かばんはラッキービーストの言葉にそう答えた。
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「うーん。たしか、ここら辺から音がした……はずなんだけど……。」
サーバルがそう言って、草むらを掻き分けながら、辺りを見回す。
「博士、助手。何かあったー?」
サーバルは空を飛ぶ二人にそう聞いた。
「いや、何も無いのです。」
「ここからは何も見えないのです。」
二人はそう答えた。
続いてサーバルは、アライグマとフェネックの居る場所に向きを変えて、彼女達に聞いた。
「アライグマー。フェネックー。そっちはどう?」
「何も見つからないのだ。」
アライグマはサーバルの問いに、そう答えた。
「私も何も……」
フェネックも答えたが、途中で言葉を止めて、再び口を開いた。
「ん? なんだろう。この白い糸の塊。」
フェネックはそう言うと、草むらから顔を出す、その白い糸の塊に触れた――
「ぴゃああああああああああああああ!」
そんな悲鳴がおかちほー全体に響き渡り、周りに居た野生の鳥達が、一斉に飛び立った。
そして、そんな悲鳴を聞いて驚いたアライグマが――、
「わあああああああああああああああ!」
――連鎖的に悲鳴を上げた――。
――が、そんなアライグマの肩にフェネックは手を置いて言った。
「アライさーん。大丈夫だよー。怖いものじゃないから。」
アライグマは震える身体を落ち着かせると、そんなフェネックの言葉にこう、言い返した。
「じゃ……じゃあ、一体あの声は何なのだ?」
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「す、すみまひぇん! 私……、驚かせてしまって。」
白く、フサフサの毛を纏ったフレンズが、アライグマに頭を下げながら言った。
そして、そんなフレンズの目の前を、7人のフレンズが、彼女を暖かい目で見つめながら――前1列のアライグマ、フェネックを始めとして、その後ろの1列には、かばん、サーバル、タイリクオオカミ、その上をアフリカオオコノハズクとワシミミズクの二人が飛びながら――並ぶ。
アライグマはそんな彼女の言葉に、こう言い返した。
「つ、次からは気をつけるのだ!」
フェネックも同様、そんなフレンズを見つめながら言う。
「まあ、私が尻尾を握った(ホントは鷲掴みなんだけどね)ってのものも原因だと思うしさー、そこはごめんねー。」
そしてアライグマは、フェネックがそう言い終わった事を確かめると、そのフレンズにこう問いかけた。
「ところで、お前は誰なのだ?」
そんなアライグマの言葉に、そのフレンズは自身の真っ白な髪をいじりながらこう答えた。
「ああ、そういえば。……私はサフ。サフォークっていう、羊のフレンズです。」
▼■■■■■▼ 鯨偶蹄目 牛科 ヤギ亜科 羊属サフォーク
■ ■ ■
■ ■ ■ サフォーク
■ ■ ■
■■ ■ Suffolk seep
彼女の言葉にサーバルが言った。
「サフちゃん、よろしくね!」
そして、そんなサーバルの言葉に続く様に、他の四人が言った。
「サフさん……よろしくお願いします。」
「よろしくなのだ!」
「よろしくねー。」
「よろしくな。」
挨拶が終わると、アフリカオオコノハズクが「ところで」と言い、それに続けるように、ワシミミズクが言った。
「お前は一体、ここで何をしてたのですか?」
サフォークは、アフリカオオコノハズクとワシミミズクの言葉に、こう答えた。
「ああ……実は、家の場所を忘れちゃって。探してたら、貴方達の乗った、バス?が来て、驚いて……」
かばんは彼女の言葉を聞くと、それを遮るように言った。
「要するに、家に帰りたい……ってことですね?」
そんなかばんの問い掛けに、サフォークは答える。
「はい。」
かばんはサフォークの答えに、こう言った。
「それなら、ボク達も手伝います。……家の特徴は、覚えてますか?」
サフォークは答えた。
「うーん。四角い部屋が2つで、入り口がある方の部屋には三角の屋根があって……。すみません。ここまでしか……。」
サフォークの言葉を聞いたかばんは、アフリカオオコノハズク、ワシミミズクの二人に言った。
「博士さん、助手さん。今、サフォークさんが言った特徴と似ている家を探して来てくれませんか?」
「分かったのです。」
アフリカオオコノハズクは言った。
そしてこう続けた。
「でも、今度ロールケーキという物を作ってくれると約束するのです。」
かばんは若干困りながら答えた。
「今度、ラッキーさんに作り方聞いてみますね……;」
かばんの答えを聞くと、アフリカオオコノハズクは“助手”であるワシミミズクと共に、サフォークの家を探す為、飛び去っていった。
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数分が経つと、アフリカオオコノハズクが戻ってきた。
「どうですか? 何かサフさんの言ったような特徴の家はありましたか?」
かばんはアフリカオオコノハズクにそう聞いた。
そして、そんなかばんの質問に、アフリカオオコノハズクは答えた。
「あったのです。」
「そうですか。」
かばんはそう相槌をうつと――もう一人……ワシミミズクがいない事に気付き、彼女に続けて問い掛けた。
「……あれ? 助手さんは……?」
アフリカオオコノハズクは答えた。
「あいつはその家がある所で待たせているのです。案内してやるから着いてくるのです。」
そして、彼女はその場所へ向かい、ゆっくりと羽ばたき始めた。
「着いたのです。」
アフリカオオコノハズクはそう言うと、飛翔するスピードを遅めて地上へと降り立った。
「着いたのですか。博士。」
ワシミミズクがアフリカオオコノハズクに行った。
「ええ。着いたのです。ミミ……/// ゴホン。助手。」
アフリカオオコノハズクが一瞬言い間違えたようだが、二人とも微笑を浮かべているので悪い話ではないだろう。
「そうだ。家って……。」
かばんはそう呟くと、その家がある方向を振り向いた――。
「……へ?」
――そこには、サフォークの言った特徴と一致する住居が、何十軒も並んでいた。
「おお……これ全部がサフの家なのか?」
「多すぎるのだあーっ!」
タイリクオオカミとアライグマが、それを見ると、そんな声を上げた。
「ち、違いますよ! 私の家はこの中のどれかです!」
サフォークは言った。
「どの家なんですか!?」
かばんは聞いた。
「えー……っとー。」
サフォークはそう言いながら指を指して辺りを見回し――。
「どれでしたっけ……。」
――そう呟いた。
「どうやって探すんですかぁーっ!」
そんなかばんの声が、大空に響いた。
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とある農場 ぶらいあんおにいさん(ぶらじる)
「Suffolk é uma ovelha criada principalmente para o consumo de carne de ovelha, é claro, é mantida com a finalidade de colher lã, etc.Meu rosto é preto como carne queimada e, ocasionalmente, não sei onde estão meus olhos.Suffolk é muitas vezes tratado em numerosos trabalhos de mídia, e falando em sua obra-prima, este é Suffolk, que é fácil de desenhar imagens em cores em um tipo que está aparecendo em "Sheep in Sheep".
Além disso, Suffolk é ...」
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「―――――――――――――――――
「どうやって探すんですか~っ!」
かばんがそう、大きな声で叫び、その声は広い大地に何度もこだまして響いた。
「……あ。」
サフォークが呟いた。
そしてそんなサフォークの呟きにかばんは気付き、こう聞いた。
「何か、思い出しましたか?」
彼女はかばんのその質問に、こう答えた。
「はい。……確か、何かの絵が描かれた看板が有ったと思います。」
かばんは聞いた。
「……絵?」
「はい。」
サフォークは頷いて言った。
かばんはサフォークの答えに、更にこう聞いた。
「どんな絵ですか?」
サフォークは答えた。
「確か、上の先端が左に折れ曲がった縦の棒が二つと、その真ん中に楕円形の輪があったと思います。」
かばんはそんなサフォークの言葉を聞き、その形を思い浮かべた。
「101……。分かりました。」
かばんは言った。
「へ?」
サフォークは疑念の表情を浮かべた。
「それってきっと、数字の“101”ですよ。つまり……。」
かばんは言った。
そして続けた。
「部屋にはそれぞれ番号が振り分けられていて、サフォークさんの部屋の番号は“101”なんです!」
サフォークは眉をひそめた。
何を言っているんだろう。この人は。
そして彼女は口を開き、その疑問をかばんへと投げ掛けた。
「すみません……。何が何だか……。」
そんなサフォークの問い掛けに、かばんは言った。
「分からなくても良いです。まずは何か、他に手掛かりがないか探しましょう!」
サフォークはため息を漏らしながら言った。
「はあ……。」
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「ありました。……これ、部屋の番号が書かれている看板です。」
かばんはそう、その看板に指を指しながら言った。
他の七人のフレンズが、その言葉を聞いて彼女へと駆け寄る。
かばんは全員が近くに来たことを確認すると、その看板に指を指しながら話し始めた。
「まず、今場所がここなので……。」
かばんは赤の矢印が指している方向を指した。
その前方には、複数の数字が並んでいる。
左から、10を数える毎に一つずつ、0から500まで。
「ここが……250と260の前なので、左の方向に進んで行けば、サフォークさんの家は見つかると思います。ただ……。」
かばんは息を飲み込んで続けた。
「……遠い……、ですね……。しかも、明確な数字が書いてません……。」
かばんはガクリと落ち込んだ。
すると、そんなかばんに、サーバルが突然、こんな提案をした。
「とりあえず、行ってみたら良いんじゃないかなあ?」
かばんはサーバルの突発的な提案に微笑を浮かべながら答えた。
「そうだね。」
かばんは看板から目を離すと、7人のフレンズ達の居る方向を向いて言った。
「とりあえず、この看板の“100”の数字の列がある辺りまで行ってみましょう。」
かばんはその方向に指を指した。
周りのフレンズ達は頷き、その方向へと歩き出した。
かばんは頭を抱えた。
そんなかばんの様子に気づいたサーバルが、彼女に向かって振り向いて、他の六人に「ちょっと待って」と声を掛けて止めると、そんなかばんに向かって大きな声でこう声掛けた。
「かばんちゃーん! 早く来ないと、置いてっちゃうよー!」
そんなサーバルの言葉に気付き、かばんは苦悶の表情を隠して笑顔を作ると、彼女と他の六人のフレンズにこんな声を掛けながら、離れ行く彼女達の背中を追いかけて行った。
「みなさん、待って下さいよー!」
かばんが彼女達に追い付くと、軽い笑い声が辺りに響いた。
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――数分後。
「うう……。」
かばんが息を荒げながら歩き続ける。
「ちょ……、ちょっと……。待って下さい……。」
かばんはそう言うと立ち止まった。
あれから何メートル程歩いたのだろうか。
やたらと登り坂が多く進みずらい道。
こんなに進みずらい道を、ミライ達は歩いたのだろうか。
あのサーバルであってもへとへとなのだ。
何か、別の移動手段で移動していたのではないだろうか。
「そういえば、ばすの点検は終わったんでしょうか……?」
かばんはふと、そんな考えを口にした。
すると、そんな時だった。
「オワッタヨ。」
突然草むらから飛び出してきたパークガイドロボット……、ラッキービーストが、そんな声を上げた。
かばんはその声に気付くと、ラッキビーストに言った。
「ラッキーさん……! どうしてボク達がここに居ると分かったんですか!?」
ラッキービーストは答えた。
「オモッタヨリモテンケンガハヤクオワッテ、コッソリツイテキテタンダ。サフォークノジュウキョヲサガシテイルヨウダッタシ、ボクモキョウリョクシヨウトオモッテネ。バスモモッテキタヨ。」
ラッキービーストは言い終えると、瞳を緑に光らせた。
その瞬間、いつも通りの黄色く、猫耳のついた茶色の水玉模様のバスが、茂みの中から顔を出した。
「ありがとうございます。ラッキーさん。」
かばんはラッキービーストに、そう言いながら頭を下げた。
「ドウイタシマシテ。」
そんな、無機質な声が、ラッキービーストから返ってきた。
だが、その声はやけに嬉しげだった。
かばんは他七人のフレンズ達と共にバスへと乗り込んだ。
彼女はラッキービーストのいる運転席の近くの座席に座ると、ラッキービーストに言った。
「101号室の前までお願いします。」
「ワカッタヨ。」
ラッキービーストはそう答えた。
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「ツイタヨ。」
ラッキービーストが言った。
かばんがふと窓の外を見ると、そこには“101”という数字を型どられた看板が、一つの部屋の入口にピタリと設置されている光景が伺える。
「ここです! ここここ!」
サフォークは嬉しそうに微笑みながら、そんな声を上げた。
まるで、お菓子を買って貰う幼い子供のように。
彼女はバスから飛び降りた。
「~~♪ ~~~♪ ~~♪」
鼻歌が聞こえる。
そんな中、かばんはやや彼女を追いかけるように、急いでバスから降りた。
サーバルもそれを追うようにその後を行く。
するとそんな時、その場を通りかかった一人のフレンズが声を上げた。
「あれ、誰かと思ったらサフォークじゃん。」
サーバルはそのフレンズを見て一番に言った。
「ああっ! また見たことのないフレンズが居るよ!」
そして彼女は、続けてそのフレンズに聞いた。
「君は誰? 何のフレンズなの?」
かばんもそんな彼女の問いに重ねるように、そのフレンズに聞いた。
「あなたはなんのフレンズなんですか?」
そのフレンズは二人に向かって振り向くと、その問いに対しこう答えた。
「私はホルスタイン。名前が名前だから、好きに呼んでくれていいですよ。」
▼■■■■■▼ 鯨偶蹄目 ウシ科 ウシ属
■ ■ ■
■ ■ ■ ホルスタイン
■ ■ ■
■■ ■ Holstein Friesian cattle
彼女はその言葉を続けた。
「ところで……、あなた達は?」
「あ、すみません。(また忘れてた……。)」
かばんはそう答えると、続けて言った。
「……ボクはかばん。“元”ヒトのフレンズです。」
ホルスタインは聞いた。
「元……とは?」
すると、そんなホルスタインの問いに、サーバルが答えた。
「ああ、かばんちゃんは元はヒトのフレンズだったんだけど、いろいろあってフレンズじゃなくなっちゃったんだ!」
ホルスタインは言った。
「それって……。普通にヒトってことになりません……?」
サーバルは答えた。
「うーん。どうなんだろう? わっかんないや!」
辺りに静寂が訪れた――。
「サーバルちゃん、自分の紹介忘れてるよ。」
かばんがサーバルに囁いた。
「あ、そういえば!」
サーバルはそう言うと、続けて言った。
「私はサーバルキャットのサーバルだよ! 宜しくね!」
そんな二人の自己紹介が終わると、他の五人も彼女達と同じように、自己紹介をし始めた――。
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「ところで、そろそろ日が落ちて来ましたね。」
かばんが言った。
気付けば辺りは、夕凪の美しい橙色に染まっている。
「ソレジャアキョウハ、ココニトマロウカ。」
かばんの言葉を聞き、ラッキービーストが言った。
かばんはそんなラッキービーストの言葉に、とある疑問を覚え、聞いた。
「ここって泊まれるんですか?」
ラッキービーストは答えた。
「ココハモトモト、シュクハクシセツダッタカラネ。セイビモシッカリシテイルシ、アルテイドハカイテキニスゴセルトオモウヨ。」
「そうなんですか。」
かばんは頷いた。
「それじゃあ、今日はここに泊まりましょうか。」
かばんは言った。
ラッキビーストはかばんのそんな言葉を聞いて、こう言った。
「ソレジャア、ヘヤハフタツトッタホウガイイネ。103ゴウシツト108ゴウシツヲアケテオクヨ。ヘヤヲムカイアワセテオイタホウガアスシュッパツシヤスイダロウカラネ。」
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――翌朝。
「こーけこっこぉー! 起きて下さい! 朝ですよー!」
そんな、やや間抜けたようなフレンズの声が聞こえ、かばんは起きて部屋のドアを開けた。
かばんが目を擦りながらを前を見ると、アフリカオオコノハズク達が泊まっている部屋の前に、真っ白な羽を纏ったフレンズが見えた。
「あさ……。」
かばんは呟いて空を見上げた。
ライトブルーがどこまでも、果てしなく続いている光景が見える。
今日は雲一つ無い晴天だ。
白の羽を纏ったフレンズは、大きな声で言った。
「こーけこっこぉー……あれ? 見たことのないフレンズがいる~!」
彼女はかばんを見付けると、かばんに近づき、その身体をジロジロと見回した。
「な……なんですか……?」
かばんは言った。
すると、その瞬間彼女は顔を上げて言った。
「私はアヒル! ニワトリ先輩に憧れて、ここの目覚まし時計の役割を担ってるんだ!」
▼■■■■■▼ カモ目 カモ科 マガモ属
■ ■ ■
■ ■ ■ アヒル
■ ■ ■
■■ ■ Domestic Duck
「は……、はあ……。」
かばんは困り顔になりながら言った。
そんなかばんに、彼女は聞く。
「きみ、何のフレンズ? ここでなにしてたの? 名前は? おうちはどこ?朝おこしてあげるよ!」
「え……ふえええええええ!?」
かばんは戸惑ってそんな声を上げた。
寝起きだと言うこともあり、未だこの状況に混乱している。
「こら、アル。お客さんを困らせちゃダメですよ。」
部屋から出てきたホルスタインが言った。
「はーい。」
アルと呼ばれたフレンズが、彼女の言葉にそう答え、かばんから遠のく。
「すみません。あの子、好奇心旺盛で……。」
ホルスタインは言った。
「いいんです。フレンズは十人十色、ですからね。」
かばんはそう答えた。
ガチャリ、と音がし、扉中からアフリカオオコノハズクが出てくる。
その反対側にある扉も開き、そこからサーバルが出てきて言った。
「何なの~? 今の声?」
アフリカオオコノハズクも、ほぼ同時に言った。
「全く……。何なのですか……?」
かばんはホルスタインと目を合わせると、微笑しながら言った。
「そろそろ行きますね。」
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サーバルがバスに乗り込むと、かばんもそれを追うように乗り込む。
かばんはバスに乗り終えると、窓から顔を出し、手を振りながら言った。
「それじゃあ、また!」
数秒が経った後、バスはゆっくりと動き出した。
エンディング↓
https://kakuyomu.jp/shared_drafts/UVqonbt4Y60dlP0PHaVakEFytHvdAV2k
「次はどこに向かってるんですか?」
かばんがラッキービーストに聞いた。
「デンチノザンリョウガ、ソロソロナクナッテキタカラネ。キョウキュウヲシタイカラ、マチヘムカウヨ。」
ラッキービーストがそう言って、胸元のデバイスから、バスに入っている電池の様子を映し出す。
かばんがそれを見ると、緑の横線が四つ姿を消し、残りの一本は緑色から赤色へと色を変えている。
かばんは前を見た。
気付くと、広大な河川が目の前に広がっている。
「ら、ラッキーさん! 危ないですよ!」
かばんは言った。
「ダイジョウブダヨ。コノカセンニアルハシハ、バスガトオッタトキニジドウデ、ジメンノシタカラセリアガッテクルヨウニナッテイルンダ。」
ラッキービーストはそう答えた。
「そうなんですか……。」
かばんは頷いた。
みるみるうちに、バスは河川へと近付いていく――。
――バッシャーーーーーーーーーン!
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の の
の の
の の タイリク予告 の の
の の
の の
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どうも。
タイリクオオカミだ。
今回は「泳ぎ」について予習しておこう。
「泳ぎ」――すなわち“水泳”は、人間もしくはその他の動物が水面、水中にいる際に使う移動手段で、スポーツ等にも用いられたりする。
そのスポーツの一つとして、「競泳」がある。
「競泳」というのは、複数の選手がそれぞれ得意な泳ぎ方で泳ぎ、そのタイムを競う……まあ、一言でいえば、一番泳ぎの速い人を決めるスポーツだな。
他にも……
次回、「かせん」
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