✡付録:登場人物紹介
(登場人物たちの情報が揃い踏みしてきたので、ここらで紹介です。※10話以降のネタバレを含みます。)
✡サリヴァン・ライト
17歳。腰より長い暗い赤毛に黒い瞳。曾祖父にフェルヴィン人を持つ魔法使い人種。
表向きは杖専門店『銀蛇』の奉公人。実態は『三つの王の血を束ねる息子、最後の審判を見届ける』と預言された貴族の少年で、その出生に秘密を抱えているが、その仔細が明かされることは
あだ名はサリー。大きくて派手な魔法が得意。生まれた時から定められた役目への戸惑いを抱えながらも、自分の正義を貫くことに情熱を抱え、ときに現実との矛盾にも苦しむ若者。
✡ジジ
癖のある黒髪に、魔人の証である金眼。蝋のように白い肌。
サリーの相棒で、子供の姿をした魔人。魔人としての能力を駆使して悪事に手を染め、各地を旅していた経歴を持つ。サリヴァンと契約した二年前に足を洗った。対人に特化した魔法を使う。ここ数年より前の記憶がなく、製造者・製造時期が不明。
波乱万丈な人生を送ってきたためか、独特の価値観を持ち、人間を『自分』と『燃えるゴミ(有象無象の一般人)』と『口を利く肉(一般人の中でも影響力のある立場の人々)』と『その他(サリーら、替えの利かない人々)』に分類している。サリヴァンの最後の盾となることを誓い、影に潜む魔人としての立場で、時に従者のように、時に兄のように、彼の心身の守護をしている。
(現在明かされている『ジジができること』:空中浮遊、サリーの陰に潜む、サリーと声を出さずに会話する(テレパシー?)、物体透過、夜目がきく、五感が人間よりも鋭い、自分の体を微細に分離させて人体の内側から有害な働きをする、等)
✡アルヴィン・アトラス
14歳。彩度の低い淡い色の金髪に、輝くような青い瞳。土エルフ特有の長い耳。同世代より小柄な体格。
フェルヴィン皇国の皇子。寄宿学校でいじめられ、退学したばかり。腹違いの兄姉にコンプレックスを抱える。物語が好きな、おとなしく心優しい美少年。
産まれる前から『十五歳までに
しかしその肉体と理性は銅板に支配され、怪物と化していた―――――。
✡ミケ
稼働して14年。フェルヴィン皇国の王族に伝来する魔人の一族、『語り部』24人のうちの一人。黒髪に金眼。蝋のように白い肌。
アルヴィン付の語り部で、はじめての主であるアルヴィンを心から愛し忠誠を誓う。その態度は、自らという存在の消滅すら厭わないという、語り部として異色の(人間のような)愛情を持つ。
アルヴィンの死の運命を察知して、『運命に介入してはならない』という誓約を破り、消えかかりながらも預言回避に奔走する。結果的に皇女ヴェロニカと皇太子の婚約者モニカを脱出させることに成功するが、アルヴィン皇子の預言を回避することは叶わなかった。
さらに本体である銅板を真っ二つに裂かれながらも、その半分に裂かれた身に残った魔法を犠牲に、愛する皇子を復活させることに成功するが、その結果は―――――。
✡ヒース・クロックフォード
サリーの幼馴染で親友。新鋭気鋭の単独航海士。その正体は『影の王』の一人息子。伸び放題のショートカットが顔の三分の一を隠している。長い前髪の下は、白磁の肌と濃紺の瞳を持つ美形。
ザックリさっぱりとした気質で、柔らかい物言いをする一方、本心を見せずに行動できる強かさも持つ。
✡ヴェロニカ・ルカ・サーヴァンス・アトラス
30歳。皇太子グウィンの年子の妹。アルヴィン他、三人の弟の姉。淡い金髪に青銀の瞳。
これぞ淑女という身のこなしで、ほっそりとして見える憂い顔の美女だが、身長218㎝の女子級チャンピオン級の武闘家であり、地質学者の一面もあるワイルドな女性。バツ1。
愛情深いが、国家存亡の危機に冷徹な判断を下すことも選ぶ。
語り部は、英雄皇帝ジーン・アトラス付で、彼の旅行記を書いたあった語り部ダイアナ。
名前の由来は『クレヨン王国シリーズ』より藤色大臣と女子大生と陸上代表選手(ときどき探偵)モデル業もこなすというギャップある三足の草鞋を履いたヒロイン、ルカ・サーバンスから。
✡ジーン・アトラス
前代フェルヴィン皇帝。淡い金髪に青銀の瞳。天使に例えられた中性的な美貌を持っていた。享年56歳。
虚弱体質でエルフとして異常な短命を定められていた(原因は遺伝子異常による疾患と思われる)が、『二つの人生を持った』とも語られるほど、様々なことを成した人物。
アルヴィンと瓜二つの容貌をしていたが、その内面は真逆。大きな好奇心を抱えた情熱家の一面と、時に狡猾さを駆使する策略家の顔を持っていた。まだ皇子であったころ、双子の弟コネリウスと共に疫病に冒された祖国を救済するため、戦禍がくすぶる世界諸国を巡る。
十数年かけて目的を果たして帰還を果たしたが、旅の終盤に弟コネリウスは語り部を失い、それにより王位継承権をも失くして国を去る。
晩年のジーンは、皇帝として『五百年遅れた国』と呼ばれたフェルヴィンの復興と開発に尽力し、結果として、近世もっとも偉大な英霊として世界の人々の記憶に刻まれた。
生涯独身であったため、直系の子孫は存在しない。
『魔術師』によりアルヴィンの頭蓋骨を依り代に復活する。現皇帝・レイバーンの叔父にあたる。
✡レイバーン・アトラス
現フェルヴィン皇帝。グウィン、ヴェロニカ、ケヴィン、ヒューゴ、アルヴィンの父親。妻を二回亡くしており、アルヴィンだけが母親が違う。
皇帝としてジーンが遺した開発計画や外交強化などの政治思想を受け継いだ近代化を進めていた。大きく歴史に名を残すことよりも、平安楽土を目指して堅実な働きをすることを選んだ、コツコツ型皇帝。
息子たちとの仲には距離があり、とくに末息子アルヴィンとは預言のこともあって、溝が深い。預言の通り、『息子より先に死ぬ』が、『息子の死を見届ける』こととなる。
享年76歳。胸に生まれつき疾患を抱えていた。
✡グウィン・アトラス/ケヴィン・アトラス/ヒューゴ・アトラス
グウィン:長男。皇太子。34歳。従軍経験と文系の博士号を持つ文武両道の男。暗い赤毛と銅色の瞳。眼鏡。フェルヴィン人としてもかなり大きい筋肉質な250㎝。責任感が強く、温和な性格。イメージは異様にリアルでデカいテディベア。
ケヴィン:次男。肺に疾患があり、おもに故郷で父王に付いて宰相業務を行っていた。病弱のため線が細く、姉ヴェロニカと一番よく似ている。淡い金髪に灰色の瞳。眼鏡。27歳。220㎝。細身。イメージはティム・バートン監督のアニメ映画に出てくるような、ひょろ長い陰気な青年(意外と情熱的でアクティブ)。
ヒューゴ:三男。25歳。芸術家肌で、音楽と絵画とスポーツと車が好き。派手好きで放浪癖のある異色の三男坊。多感な思春期に産まれたアルヴィンのことがめっぽう可愛く、赤ん坊のころから目に入れても痛くないほど甘やかしている。姉と長兄に頭が上がらないが、次兄のケヴィンとはよく喧嘩するが、互いに愛ゆえのすれ違い。
しなやかに筋肉が付いた身長221㎝。赤毛に灰色の瞳。よく髭を生やしている。イメージはセレブ系バンドマン。兄弟一の伊達男。
✡ダイアナ/ベルリオズ/マリア/トゥルーズ
ヴェロニカ、グウィン、ケヴィン、ヒューゴの語り部。
白髪の老メイドの様相をしたダイアナ。屈強な老爺の姿のベルリオズ。真面目そうな妙齢の女性の姿をしたマリア。頬にソバカスのある陽気で落ち着きがないティーンエイジャー姿のトゥルーズ。
魔人の証である、金の瞳と黒髪(ダイアナとベルリオズは老齢の姿のため白髪)をしている。
✡モニカ・アーレ
栗毛の小柄な女性。27歳。大牧場の娘。皇太子グウィンの婚約者で、先の皇后。
高学歴の才女。前向きで根性のある女性。
✡ダッチェス
レイバーン皇帝の語り部。動物の耳のようなお下げ髪に、人形のように膨らんだスカートを着た幼女の姿をしている。
語り部の姿は主人の一面が如実に表れるため、幼い姿をしている彼女は自らが要らぬ懸念を呼び込むと感じ、志願して表舞台から姿を消した。
振る舞いは無邪気ながらも、見た目にそぐわず母性的な一面を持つ。実際、母親のいない皇子たちの乳母のようなこともしていたため、その信頼は厚い。
✡アイリーン・クロックフォード(時空蛇)
かつて世界を創造し、終末の預言をして、混沌の夜を始祖の魔女と駆け抜け、なぜか今、ひとりの人間として、魔法の杖の専門店の経営者兼、杖職人兼、一国の王(の片割れ)で、一人の子持ちの女。
正確には、世界創造を成した【怪物】である時空蛇の作った、子機のような存在。
既婚であるが、子は独立。諸事情により夫とも別居中。
サリヴァンの(杖職人としての)師匠であり、給料を支払う雇用主であり、魔術を教えた師匠でもあり、サリヴァンの一族を家臣とする王でもある。複雑なようだが、サリヴァンは素直に、第二の母であり、師であり主従というこの関係を、『あのクソババア』と嘯いてオシオキされるという感じに落とし込んで(反抗期中の息子のように)慕っている。
長い黒髪に、紅茶色の瞳。瞳は魔力がたかぶると、ほのかに赤く見えるようだ。
✡アズマ・シオン
未登場のアイリーンの夫。ヒースの父親。異世界人であることが明かされている。
✡始祖の魔女
混沌の夜に沈む世界にとつじょ現れた強力な預言者。時空蛇の詠んだ【世界滅亡の預言】を覆すと豪語し、じっさいにそれをやってのけた。神々すら仲間に引き入れ、故郷を亡くしてさまよう人々を誘って国をつくり、再び空に太陽をぶち上げ、最後は最下層の未開の地へと消えたという。
その名はアリス。黒髪に美しい青い瞳をした少女だったという。
✡魔術師
フェルヴィン皇国を混乱に陥れた主犯。灰色のローブを身に纏い、死者たちを扇動する力を持つ。
【あの御方】と呼ぶ何者かに傾倒し、その者の復活と復讐を目的とする。
✡黄金の子
【あの御方】と呼ばれるものと思われる。
最初に産まれたが、不遇にも最初の死者にもなった、人類の始祖。プロローグを参照。
✡アポリュオン
奈落の王。冥界が神によって、死者の国たる冥府として統治されるよりも前、最も暗い闇で、泥を産湯に生まれた怪物。母に、今代のデウスよりも古い怪物を、父には冥界の闇そのものを持つ。太陽神アポロンの宿敵であり、その力を身に受け一度は退いた。
いずれ人類が裁かれ滅びるとき、配下とともに、あらゆる文明を食らい尽くすという役目がある。
怪物として生まれながら、堕天使という側面も持つ。
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