　色鮮やかで大きなメダカのようなサカナ。

　だが、メダカはダイバーに切り込みをかけるダツ同様の突撃精神旺盛なダツの仲間なので、本種の属するカダヤシの仲間とは別物である。

　どちらも種類が豊富でよく似ているが別物でありクセが強い上級者向け。

　簡単に増えるので総合ペットショップだけでなく、デパートの一角で販売されるほど流通している熱帯魚で、現在ではグッピーよりも有名な熱帯魚と呼べるのではないのだろうか。だが、簡単に個体数が増えるために個人業者問わず放流する者がおり、一般河川でも爆発的に繁殖しているために悪い意味でも知名度が高い。本種に罪はなく、逃がした奴に罪があるのだが。

　カダヤシの仲間であり、グッピーの親戚。少数かつ単種で飼育する場合には小型の水槽で簡易的な設備でも飼育できるので初心者向きと勘違いされるが、一度増え出したら最後、ねずみ算式に増えるのでそれなりに予算に余裕のある上級者向けだったりする。特にモーリーは気温の変動に弱いという弱点もあり管理が難しい。

　混泳は非常に難しい。活発でエサをよく食べる性格から他のサカナとの混泳には向かない。大きな水槽に少数で自由に泳ぐ様を楽しむのがベストのサカナ。特にモーリーは気性が荒く他種に攻撃する報告が多いサカナなのでさらに混泳には向かない。混泳をするにしても生活圏が被らない低層で生活するコリドラスくらいしか候補がいない。だが、本種もコリドラスも大食いで水を極めて汚しやすいサカナであることから、水槽の維持管理が非常に難しくよほどの物好きでなければ長続きしないことだろう。

　最後に随分と本種について厳しく記載してしまったが、カダヤシの仲間は見た目も行動もとても好きであることは書いておく。だが、多摩川などで爆発的に増えてしまったことから安易に飼育してほしくないのである。

　本種は容易に繁殖できるサカナだが、管理が難しいサカナで短期飼育を前提に単数飼育がベストであろう。単数飼育で水槽のサイズが大きければプラティに限り様々なサカナとの混泳が可能なのはあえてここに記しておく。