8-3
チュートリアル終了後、アルヴィスの目には若干の光があるように感じられた。
ARメットを被っている関係上――正体不明なのは間違いないのだが。
(あの二人――面白い事をやっているわね)
ギャラリーの中には、いつの間にかユニコーンが姿を見せている。
これに関しては周囲のギャラリーも何かを察し、騒がなかったので――両者ともに気付かない結果だ。
【あのユニコーンが――】
【まさか、彼女も別のリズムゲームに?】
【これは波乱の予感か?】
つぶやきサイト上では、早速だが勘違いつぶやきが拡散し――それが大きな炎上案件になろうとしている。
しかし、これがあっさりと炎上を目的としたつぶやきと別の角度でばれてしまった事で、向こうの思惑は失敗に終わった。
「アルヴィス――私は、お前が偽物だと言うのを把握している。やろうとしている事は、あるアニメ作品に登場するアルヴィスと同じ事――」
ビスマルクがあの時に言及した一言が気になっていたのは――ファーヴニルである。
彼女もビスマルクが言っている存在である事は否定しない。自分はなんちゃってコスプレイヤーや別ジャンルへ進む為のあて馬としてコスプレイヤーになった訳ではないからだ。
クノイチのコスプレ自体は別のゲーム作品がベースだがデザインは異なり、ファーヴニルと言う名前は更に別の所から取った物である。
(彼女が想定しているオリジナリティとは違うが――)
ビスマルクの言う所の二次オリとは異なるかもしれないが――どう考えても発想が似通ってしまうことも仕方のないことだ。
リズムゲームVSが別のゲームのパクリと炎上しないことには不思議に思うが、リズムゲームをプレイしている側からすれば何処か似ていると感じてもやむ得ない。
(もしかすると、ビスマルクの狙いは――?)
デンドロビウムとは違う箇所でビスマルクはリズムゲームに何かを感じ取っているのだろうか?
彼女もビスマルクが向かったリズムゲームの筺体の方へ遅れる形で向かう事になった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます