無駄のない淡々とした語り口の中に、登場人物たちのたくさんの想いが詰まっているように感じられました。読者に、まるで作者さまが戦争体験をされているかの錯覚をおぼえさせる筆力。素敵なお話を読ませていただき有難うございました。
最近は、戦争が半世紀以上にわたって起きないために、現代人は、戦争の恐怖というものを、完全に知らないように感じます。この作品は、戦争の恐怖をリアルに表現しています。戦争が風化しないように、こういった作品も読んでみることを、僕は勧めます。