書くことは、生きること。

最近、個人ブログで闘病記がたくさんある事を知りました。衝撃を受けたのは、大抵の方が重い病気のため、ブログを始めて長くて数年、早くて一年以内に亡くなられていく事です。

闘病の中でも前向きな考えの方が多く、「すごいな、見習いたいな」とブログを読み進めているうちに更新が止まり、その後ブログ主の家族や親しい方が「ありがとうございました。〇〇は永眠しました」と突然お別れの記事をアップされる、その衝撃。

ブログ主の方は前向きな文章を書かれる方が多いので、まさかそんな深刻な状況になっているとは思いもよらず、明日も記事が更新されると思っていた所での、突然のお別れ。

中には、同じ月に亡くなるブログ主が多い時もあり、その時「闘病ブログ」カテゴリーのランキングのタイトルは「旅立ちました」「ありがとうございました」「永眠しました」等の離別の言葉であふれます。


この事実を知った時は衝撃でした。余命の少ない方々がこんなにたくさんのブログを書かれているのか、と。闘病は辛く、自分だったらブログを書く事自体がさらに疲れそうでやらないのではないか、と思ったからです。しかし、多くの天国に旅立った闘病記ブロガーさん達の記事を見て思いました。

皆、書くことで癒されていたのではないか、と。


実際、闘病について治療の内容、薬など細かく書き記し、同じく闘病中の方や介護者の方から情報提供を感謝されている人、治療が辛くとも前向きな文章を日々発信し、「励まされる」と多くのファンがついている人、時に闘病の辛さ、病気の重さなど愚痴を書き、同じ病気の方達から「わかります」とコメントもらいその言葉を励みにされている人、自分の感情を文章にする事で自分を見つめなおしたり冷静になったり「書いててよかった」と感じている人。

ブログ主の皆さんは、命の期限が見えている中、書くことが癒しになっているのだ、と思いました。


書くことは、生きること。


大げさではなくそうなのだと感じた、ある日の事でした。

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